Z世代就活生へのAI影響、働き方に安定志向の高まりを調査で分析
株式会社ベースミーが実施した新しい調査によれば、Z世代の就活生の約6割が、希望する職種にAIが影響を及ぼすと考えていることが分かりました。しかし、実際にその影響を就職活動に考慮しているのはわずか7%に留まりました。この結果からは、AIの存在を意識しつつも、具体的なキャリア選択に十分活用できていない現状が明らかになっています。
調査の概要
この調査は、企業への就職を目指す大学生・大学院生300名を対象に行われました。AIの影響に関する認識や企業選びにおける志向性、就活において身に付けたいスキルについて深堀りされています。
AIの影響を感じる就活生
調査の結果、61.0%の学生が自分の希望する職種がAIの影響を受けると回答。具体的には「非常に影響を受ける」との意見が34名、「ある程度影響を受ける」が182名です。しかし、AIの影響を意識的に就職活動に活かしていると答えたのは、わずか23名で約7%。
半数以上は「多少気にしているが重視していない」(98名、約32%)としたり、「なんとなく不安に思っている程度」(80名、約26%)と回答し、多くの学生がAIに対する脅威や影響については感じつつも、実際にはどう活用すべきなのかが分からないでいることが分かりました。興味深いことに、AIの影響について「考えたことがない」との回答も約19%に上りました。
安定志向の強さ
今次の調査では、企業選びにおいて「安定」と「成長」のどちらを重視するかという問いに、約7割の222人が「安定重視」と回答。具体的には138名(約46%)が大手企業を選びたいと望んでいます。一方、フリーランスや独立企業を選ぶ志向も14%見られましたが、大手企業への志向が顕著です。
必要とされるスキル
AI時代に備え、Z世代が身につけたいスキルとして挙げられたのは「コミュニケーション能力」と「ネットリテラシー」。これに関連して、AI活用能力や一定の技術力も求められていることがうかがえます。安定志向の学生がコミュニケーション能力をトップに挙げる一方、成長志向の学生はプログラミングや語学力を重視する傾向が強く見られ、彼らの間でスキルの具体性に差が出ていることが分かります。
CEO勝見のコメント
株式会社ベースミーの勝見仁泰CEOは、「Z世代就活生の特徴が見えてきました。彼らはAIの影響を意識しているが、具体的な就活にはまだ活かしきれていません」と述べ、AI時代に必要なスキルやキャリア戦略に対する指針が不足している現状を指摘しました。
今後の展望
同社は、Z世代の価値観に基づいて企業とのマッチングを行い、AI時代に必要なスキルを習得するための支援を提供していく考えです。様々な業界がAIを積極的に取り入れる今だからこそ、次世代の就活生に必要な支援を行うことが急務です。BaseMeは今後も、学生一人ひとりのニーズに寄り添ったキャリア支援を通じて、Z世代のキャリア形成をサポートし続ける意向です。