生成AIと業務効率化の課題
2020年代に突入する中で、生成AI(Generative AI)は多くの企業に注目され、ビジネスプロセスの効率化をもたらすと期待されてきました。しかし、実際のところ、業務での定着には課題が山積みです。最新の調査結果から、生成AIの利用状況とその背景を探っていきましょう。
生成AIの利用状況
システムサポートが実施した2025年4月の調査では、2,140名のビジネスパーソンに対し、生成AIの利用経験があるかを尋ねました。その結果、なんと約40%が「現在は使っていない」と回答。この数字が示す意味はどこにあるのでしょうか。
調査結果からは、3つのタイプにユーザーが分類されました。
- - タイプA: 現在もAIを継続利用しているビジネスパーソン(24.8%)
- - タイプB: 過去に利用していたが、社内規定で使用中止となった層(4.8%)
- - タイプC: 一時期利用していたが、効果を感じられず自然消滅した層(10.8%)
これらのデータから、生成AIが導入されたにも関わらず、その後の継続利用ができていない理由が垣間見えます。実際、「最初は可能性を感じたが、実際の業務にどう適用すればよいか分からない」というケースが多いことが分かりました。
定着しない理由
生成AIが定着しない理由はいくつかの側面から分析できます。特に注目すべきは次の2つです。
1. 情報セキュリティの懸念
タイプBの層、すなわち利用が禁止された理由で最も多かったのは「情報漏えいへの懸念」でした。3220%の回答者がこれを挙げており、続いて「社内の教育が不十分」という意見も多数ありました。これは、生成AIを導入しても、実際には使えない理由が多く、その多くが社内の規程やガイドラインへの不安に起因していることを示しています。
2. 回答の質と精度への不満
タイプC層では、「質問しても的確な答えが返ってこない」との不満が多く寄せられました。特に、社内業務を文書で示しても、要点がつかめないという報告が目立ちました。このように、AIの回答速度や質に対する不安から、利用を断念したケースが多いことが浮き彫りになっています。
継続利用者の活用方法
一方、継続的に生成AIを活用しているタイプAからは、次のような利用方法が報告されています。
- - 定型的な業務文書(マニュアル、議事録、FAQなど)の作成を中心に利用
- - 社内でしっかりとした利用ガイドラインが準備されている
- - 利用ツールにはこだわらず、目的に応じた最適なツールを使用している
こうした利用の声から、業務の適応において「実践的な運用の枠組み」が鍵となることが見えてきます。
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会社概要
株式会社システムサポート(略称STS)は、石川県金沢市に本社を置き、クラウドインテグレーションやシステムインテグレーション、アウトソーシング事業を展開しています。1980年に設立された株式会社システムサポートホールディングスから事業を承継し、2024年に新たに法人としてスタートしました。