『美術手帖』2025年1月号 現代の陶芸特集
株式会社美術出版社から、2025年1月号の『美術手帖』が発売されます。この号では、現代の陶芸にスポットを当て、その革新性とアートとの接点を深掘りする特集が組まれています。
現代の陶芸とアートのクロスオーバー
現代陶芸の世界では、アートと陶芸の新たな接続が国際的に注目を集めています。陶芸を素材として自身の作品を制作するアーティストたちが、陶芸の技術を用いて新しい表現を生み出しています。特集では、戦後の陶芸家たちが築いてきた歴史にも焦点を当てつつ、その基盤を元に現代陶芸が持つ可能性を探ります。
煌びやかなアーティストたち
特集の巻頭では、6名の著名な陶芸アーティストへのインタビューを掲載。桑田卓郎や安永正臣など、彼らは国内外で多様なアートギャラリーに作品を展示し、国際的な評価を受けています。特に、稲崎栄利子はロエベ財団のクラフトプライズで大賞を受賞し、世界的に注目を浴びています。また、植松永次も三重県立美術館での個展に向けた期待が高まっています。
日本の現代陶芸史
特集内では、「作品からたどる日本の現代陶芸史」というコーナーも設けられています。ここでは、戦後の前衛陶芸家集団・走泥社に始まり、現代の陶芸に至るまでの系譜を明らかにします。伝統的な技法や哲学を壊し、新たな表現を模索する流れの中で、陶芸がどのように進化してきたのかを考察します。
注目の作家たち
また今回の特集では、現代陶芸をテーマにした作家15名の個展や作品も紹介。新進気鋭のアーティストたちが今どのように陶芸と向き合っているのかを見つめる一冊となっています。清水穣や川北裕子が寄稿した論考も含まれ、現代陶芸の理解を深める助けとなることでしょう。
アーティスト・インタビュー
特集の目玉として、アーティスト・インタビューも実施。多様なメディアを駆使し、個々の記憶と社会的記録との間の力学を可視化する作品を展開しているティンティン・ウリアが登場します。広島市現代美術館での個展における彼の実践と、その背後にある歴史的背景、さらには社会的・政治的変革とのつながりを探る内容となっています。
読者へのメッセージ
この特集を通じて、読者には「現代の陶芸」が持つ豊かな可能性に触れていただきたいと思います。従来の枠にとらわれない新しい表現方法が求められている今、陶芸という古くからの技法がどのように変容しているのか、一緒に探求していきましょう。
発売情報
『美術手帖』は、2023年12月6日に発売。特別定価は2,000円(税抜)。詳細は公式サイトにて確認できます。また、定期購読を申し込むと、期間限定の特典も用意されているため、ぜひこの機会をお見逃しなく!
公式サイト:
美術手帖