スピーチの名人が伝授する、心を掴む話し方の極意とは
スピーチやプレゼンテーションにおいて、聴衆の心を惹きつけることは、話す技術の中でも非常に重要な要素です。『スピーチ・プレゼン・研修・セミナー・講演 人前で30分話すためのプロの実践テクニック』は、その名の通り、話し方のプロが体験を基にした実践的なテクニックを提供してくれる一冊です。この本では、聴衆を引き込むための「つかみ」や「構成」、さらには「表現」と「演出」と「暗示」の技術が豊富に解説されています。
聴衆を惹きつけるための基盤
著者の麻生けんたろう氏は、16年以上にわたってラジオDJとして活躍し、伝える技術に習熟してきました。彼はこれまでに21.7万部以上の話し方関連の著書を出版し、多くの人々にそのノウハウを伝える講義や勉強会を開催しています。
本書の中では、「つまらない話」と「前のめりになる話」の違いに着目し、それは「親近感」と「体験」によるものであると説明しています。例えば、小泉進次郎氏のように、現地のことを取り入れた冒頭の挨拶をすることで、聴衆に親近感を与えることができます。この技術を磨くことで、多くの人々を引き寄せるスピーチが可能になるのです。
誰に向けた内容か
本書の内容は幅広い人々に役立ちます。セミナー講師として独立した人や、医療業界のプレゼンに苦手意識を持つ人たち、さらには大学講師など、教える立場にいる方々が特に関心を寄せるでしょう。これらの人々に向けた勉強会を通じて、実践的なテクニックが就職活動や日々の業務にどれほどの効果を発揮できるかを講義することも、著者の目指すところとなっています。
魅力的なスピーチの要素
本書では、「聴衆の関心を惹きつけるために必要な基本要素」が紹介されています。まず、聴衆の注意を引く「つかみ」の部分で、アイスブレイクや興味を引く質問、ユーモアを取り入れることがカギとなります。次に、話の構成には「PBREP」や「マルチプルアウト」など、理解しやすい方法が緻密に組み込まれています。このような技術が織り交ぜられることで、単調になりがちな情報も、最後まで聴衆を惹きつける力を発揮します。
体験を提供する重要性
また、効果的なスピーチには、聴衆に実際の「体験」を通じてメッセージを伝えることが求められます。例えば、相手に5円玉の振り子を持たせることで、イメージの具体化を図るようになっています。このように、ただ情報を伝えるのではなく、聴衆が「体験」を通じて理解することで、より深い印象を残すことができるのです。
最後に
本書は、「本番で力を発揮するための『プリショー』の取り入れ方」や「参加者の緊張をほぐすアイスブレイク技法」など、実践ですぐに使える内容が盛り込まれており、スピーチやプレゼンの技術を高めたいと考える方には必携の一冊です。麻生氏の経験を通じて得た知識は、誰もが使えるテクニックとして広く知られることになりますので、ぜひ手に取ってそのエッセンスを体験してみてください。
書籍情報
- - 書名:『スピーチ・プレゼン・研修・セミナー・講演 人前で30分話すためのプロの実践テクニック』
- - 著者:麻生けんたろう
- - 出版社:同文舘出版株式会社
- - 発売日:2018年9月22日
- - 価格:1,620円(税込)
- - ISBN:978-4-495-54015-9
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