サグリ、アジアにおける水田管理の新たな可能性を提示
サグリ株式会社は、兵庫県丹波市に本社を構えるインパクトスタートアップとして、先進的な技術を駆使し、環境問題や農業の課題解決を目指しています。最近、同社はフィリピン、ベトナム、カンボジアという3カ国で、衛星データやAIを活用した次世代の水田管理ソリューションを提案しました。
水田管理ソリューションの概要
この新しいソリューションは、衛星からのデータ、IoTセンサー、そしてプロセスベースモデルを組み合わせることで、農家や水利組合にとって非常に有効な水管理を実現します。この手法により、水田の水位を効果的に推定し、より効率的な水管理が可能になります。
特に重要な点は、このソリューションがカーボンクレジットの創出に寄与するということです。カーボンクレジットを生み出すためには、適切なデータが必要となりますが、サグリのシステムはそのデータ収集の過程において負担を軽減し、コストを削減する手助けをします。結果的に、水田の脱炭素化にもつながることが期待されます。
フィリピンの特別な取り組み
フィリピンでは、特に水田管理に注意が向けられています。この国ではJCM(Joint Credit Mechanism)方法論が策定され、水管理の課題が浮上しています。サグリはNIA(National Irrigation Administration)との協力のもと、次世代水田管理ソリューションを提案し、現地の農家や水利組合にその導入を推進しています。
ベトナムにおける国際交流
また、ベトナムでは国連食糧農業機関(FAO)が主催するワークショップに参加し、サグリの代表がこの水田管理ソリューションについてアジア地域の企業や関係機関に紹介しました。このように、国際的な協力を通じて技術の普及を図っているのです。
農業のデジタル革新に向けて
サグリは、農業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しており、農家の収益向上や水資源の保全に寄与する内容を含んでいます。農業と環境問題は密接に結びついており、持続可能な農業が求められる中で、これらの技術は非常に重要です。
特に、サグリが開発した農地パトロールアプリ「アクタバ」や作付け調査アプリ「デタバ」、さらには脱炭素算定デジタルプロダクト「SagriVision」など、多様なサービスを展開しています。これによって、農業の効率性が向上し、環境にも優しい取り組みが進んでいます。
今後の展望
サグリの活動は、今後もより広がりをみせることでしょう。フィリピン、ベトナム、カンボジアだけでなく、他地域でも同様の取り組みを進め、現地の農家やステークホルダーとの協議を通じてさまざまな問題を解決していく予定です。与えられた課題に対し、実績のあるデータと技術を駆使することで、持続可能な農業の発展に寄与することができるのです。
サグリ株式会社は創業以来、人類と地球の共存をビジョンに掲げ、持続可能な農業と地球環境問題に取り組んでいます。今後の展開から目が離せません。