シマントのエンジニアがMPS研究会でベストプレゼンテーション賞受賞

株式会社シマントのエンジニアがMPS研究会で受賞

株式会社シマントに所属するエンジニアが、第148回数理モデル化と問題解決（MPS）研究会にて「自動車販売業界における車両輸送最適化：数理モデルによる輸送コスト削減の検証」と題した研究発表を行い、見事に「ベストプレゼンテーション賞」を受賞しました。シマントは東京都中央区に本社を置き、物流の効率化に向けた取り組みを行っている企業です。

発表の背景と目的

この研究は、ネッツトヨタ熊本株式会社との共同開発プロジェクトとして進められたもので、車両輸送計画の最適化を目指しています。従来、車両輸送に関する知識は現場の担当者の経験に依存しており、暗黙知として蓄積されてきました。それに対して、本プロジェクトは、過積載を防止し、最適な積載量を導出するための数理モデルの構築を目指しました。これを実現するためには、車両の積載方法の言語化や具体的なデータの収集が不可欠でした。

モデル構築の課題

発表を行った岩城美良さんは、モデル構築における最大の課題は、担当者の暗黙知の形式知化であったと述べています。具体的には、配送対象の車両数や種類、配送先を結ぶ最適なルートに関する情報の整理が求められました。この情報収集には、6か月間の丹念なヒアリングが欠かせませんでした。

成果と効果

研究の結果、構築した数理モデルを現場の輸送計画に活用したところ、従来の手法に比べて効率的なオペレーションを実現できました。複雑な組み合わせを伴う車両輸送計画における数理モデルの有効性が明らかになったのです。この成果は、今後も物流業界の課題解決に向けての道を切り開く可能性を示しています。

受賞に対する感謝

岩城さんは、受賞コメントにおいて、ネッツトヨタ熊本との共同研究が高く評価されたことを喜び、成果を達成するにあたり多くのサポートがあったことを感謝の意を表しました。「車両輸送最適化は初めての試みですが、これからも物流業界の課題に対して最適なソリューションを提供できるように努力していきます」と語りました。