EGセキュアソリューションズが新サービスを開始
EGセキュアソリューションズ株式会社は、生成AIや大規模言語モデル(LLM)の脆弱性を診断する新サービス「LLM脆弱性診断サービス」を発表しました。このサービスは、生成AIの普及が進む中で浮上する新たなセキュリティリスクに対応するために設計されています。
生成AIがもたらす新たなリスク
近年、多くの企業が生成AIを活用して業務を効率化していますが、その影響で新たなリスクも顕在化しています。特に生成AIは大量のデータを学習するため、学習結果に悪意のあるデータが混入する可能性があります。このような事例として、「データポイズニング」と呼ばれる技術が上げられます。これは、意図的に誤った情報や悪意のある情報を学習データに組み込むことで、誤情報を生成・拡散させる危険があります。
さらに、生成AIは機密情報を不意に漏洩するリスクも抱えています。こうしたリスクに対処するためには、高度なセキュリティ対策が必要です。
LLM脆弱性診断サービスの特徴
EGセキュアソリューションズの新サービスは、LLMを利用したシステムに特有の脆弱性を専門的に診断します。以下のような特徴を持っています。
1.
LLM特有のリスク評価: ただ単に脆弱性を探るのではなく、LLMの特性に基づいて、システムごとの特有リスクを詳細に評価します。
2.
ユースケースに応じた診断設計: 実際に使用されるシステムの運用形態や必要に応じたリスク項目の抽出し、より現実に即したリスク評価を行います。
3.
モデルの潜在リスク対策: 各LLMモデルの特性に基づいて、一般的な攻撃手法だけではなく、特定モデルに特有のリスクもカバーしています。
診断項目の詳細
この診断サービスでは、以下の項目が重点的に検査されます。
- - 個人情報や機密情報の漏洩の有無
- - 誤情報生成の傾向評価
- - システムからの情報漏洩リスク
- - プラグインや外部連携機能の脆弱性検証
導入事例と期待される効果
第一号の導入事例として、弁護士ドットコム株式会社が提供するリーガル特化型AIエージェント「Legal Brain エージェント」に本サービスが適用されました。この領域では、誤情報出力が重大な問題を引き起こす可能性があるため、高いセキュリティが求められます。今回のサービス導入は企業にとって、生成AIの運用における新たな基準を提供することで期待されています。
今後もEGセキュアソリューションズは、生成AIの安全な運用を支援し、企業の信頼性向上に寄与することで、市場での競争力を高めていくことでしょう。
まとめ
EGセキュアソリューションズの「LLM脆弱性診断サービス」は、安全な生成AIの導入に向けた重要なステップです。この新サービスによって、企業は安心して生成AIを活用できる環境を整えることが可能になります。今後もイー・ガーディアングループは、信頼性の高いサービスの提供を続けることで、インターネット環境の安心と安全を確保していくでしょう。