最近の調査結果によると、多くの大学生がキャリア形成に関して主体的な選択を求めていることが明らかになりました。株式会社学情が実施したこの調査では、2027年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象に、彼らのキャリア形成に対する考えやジョブ型採用への関心について探りました。
調査の背景と目的
企業が生産性向上を目指し、専門的な人材の育成を図るために「ジョブ型」採用を実施している中、学生がどのようにこれを受け取っているのかを把握することが重要です。特に、キャリアの選択を主体的に行いたいと考える学生が増えていることがわかりました。調査は4月1日から4月13日まで行われ、332件の有効回答が得られました。
主体的なキャリア選択の志向
調査によると、73.8%の学生が「自身で主体的に選択したい」と回答しました。詳細に見ると、33.1%が「自分で主体的に選択したい」、また40.7%が「どちらかと言えば自分で主体的に選択したい」と答えています。これに対し、自分のキャリアを企業に委ねたいとの回答はわずか11.7%に留まっており、ほとんどの学生が自分の力でキャリアを切り拓きたいと考えていることが分かります。
学生からは「自分の人生を誰かに指示されたくない」という声や、「自分のしたいことができるようにしたい」といった意見が寄せられています。これは、将来的に自らのキャリアに対して責任を持ち、やりがいのある仕事を求める姿勢の表れと言えるでしょう。
ジョブ型採用への関心
ジョブ型採用について興味があると回答した学生は69.9%で、非常に高い関心を示しました。具体的には、28.0%が「興味がある」とし、41.9%が「どちらかと言えば興味がある」と答えています。逆に興味がないとする意見はわずか6.3%であり、少数派となっています。興味を持つ理由には「特定の分野に特化した仕事をしたい」、「事前に業務内容を知れるのが嬉しい」、「自分に合った企業を見つけやすくなる」との声が上がっており、ジョブ型採用の透明性やマッチングの精度への期待が伺えます。
しかし、その一方で「ジョブ型についてよくわからないから教えてほしい」といった意見もあり、まだまだ多くの学生がジョブ型採用に対する理解を深めたいと考えていることも事実です。
まとめ
今回の調査から、多くの大学生が自らのキャリア選択に対し強い意識を持っていることが読み取れます。主体的なキャリア形成が主流となり、ジョブ型採用がそれを支える一つの選択肢として注目を浴びる中、学生たちの期待と不安を理解し、今後の人材採用に活かしていくことが求められます。株式会社学情は、今後もこの世代の選択を支援し、より良いキャリア形成につながる情報を提供し続けていくことでしょう。