埼玉県小鹿野町、家屋台帳の電子化で業務効率化を実現

埼玉県小鹿野町の家屋台帳電子化の取り組み

埼玉県小鹿野町が、エムタックとアイ・エス・エスの共同開発による家屋台帳電子化サービス「HOUSCAN」を採用し、自治体の業務効率化に向けた大きな一歩を踏み出しました。これは、地方自治体におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を目指したもので、特に固定資産税業務に関連する重要な変更です。

家屋台帳の背景と課題

家屋台帳は、建物の所有者や用途、構造など基本的な情報を記載した帳簿であり、江戸時代からの長い歴史があります。しかし、昨今のデジタル時代においては、紙による管理は様々な問題を引き起こしています。小鹿野町でも、紙の管理におけるスペースの不足や、情報の紛失リスク、経年劣化といった課題がありました。また、膨大な量の紙台帳から必要な情報を手作業で探すことが多く、業務効率が低下している状況でした。

HOUSCANの導入とその特長

「HOUSCAN」は、家屋台帳をデジタル化し、PDF形式で保存するサービスです。このシステムは、紙の情報を単なる電子化ではなく、必要な基本情報を抽出し、検索可能なデータとして管理することができます。この過程により、業務の迅速化が図られ、住民サービスの向上にも寄与します。

具体的には、エムタックの高度なソフトウェアとISSの文書管理ノウハウを組み合わせ、効率的なデータ管理をたどっています。これにより、自治体のスタッフが迅速に情報を検索・閲覧できるようになり、サービスの質が向上しました。

小鹿野町の導入背景

小鹿野町は、昭和20年代から紙の家屋台帳を使用してきましたが、業務のデジタル化が進む中、特に家屋台帳の部分が取り残されてしまっていました。このため、町は「新しい地方経済・生活環境創生交付金」を活用し、家屋台帳デジタル化構築事業を実施することを決定しました。この取り組みを通じて、業務の効率化とならびに住民サービスの改善が期待されています。