エプソン、新型インクジェットプリントヘッドを発表
2023年、セイコーエプソン株式会社(エプソン)は、商業および産業向けのデジタル印刷市場の急成長に応じて、新たなインクジェットプリントヘッドを3種類発表しました。これにより、顧客の多様なニーズにしっかりと応えられる体制が整いました。
デジタル印刷の需要は年々高まっており、さまざまな用途やニーズが求められています。エプソンの新商品は、独自のPrecisionCore(プレシジョンコア)技術を採用しており、高画質と高い生産性の両立を実現しています。
新しいプリントヘッドの特徴
新商品のうち、『S3200-U1-2』と『S3200-U3-2』は、従来品(『S3200-U1』および『S3200-U3』)の特長を引き継ぎつつ、さらに強化した設計がなされています。これにより、UVインクへの幅広い対応が実現し、印刷の信頼性や耐久性も向上しました。
長時間の連続使用においても安定した印刷品質を保持するこれらのプリントヘッドは、商業・産業印刷の多様なニーズに応えるために最適です。既存のプリンターメーカーは、これら新世代のプリントヘッドに置き換えることで、容易にプリンターのアップグレードが可能となります。
さらに、2022年に登場した水性インク対応モデル『D3000-A1R』に続き、UVインクに特化した『D3000-U1R』が新たに加わります。このモデルは、主に商業印刷やラベル・パッケージ印刷市場向けに設計されており、最大解像度1200dpiを実現しています。これにより、より高精細な画質表現が可能になり、印刷品質がさらに向上します。
安全で安定した印刷を提供
『D3000-U1R』にはノズル近傍循環構造が採用されており、インクの温度を均一に管理することができるため、インクの乾燥や成分の沈降が抑制され、常に安定した印刷環境を維持できます。また、速乾性インクにも対応し、幅広い印刷ニーズにマッチします。これにより、ヘッドクリーニングの頻度も減少し、メンテナンスの負担を軽減することができます。
エプソンは、PrecisionCoreプリントヘッドシリーズをさらに充実させて、多様なニーズに応じたインクヘッドを提供しつづける意向を示しています。これにより、商業および産業印刷市場のさらなる発展への貢献を目指しています。
特徴と仕様のまとめ
S3200-U1-2 / S3200-U3-2
- - ヘッド種別: PrecisionCoreプリントヘッド
- - 対応インク: UV
- - 印刷幅: 120.2mm
- - ノズル数: 3200
- - 解像度: 600dpi(1色)
- - 発売予定: 2025年8月
D3000-U1R
- - ヘッド種別: PrecisionCoreプリントヘッド
- - 対応インク: UV
- - 印刷幅: 61.2mm
- - ノズル数: 2952
- - 解像度: 1200dpi(1色)
- - 発売予定: 2025年秋頃
新しいエプソンのインクジェットプリントヘッドは、これからの印刷業界における革新を呼び起こすことでしょう。デジタル印刷が進化する中で、エプソンは引き続き業界のリーダーとしての役割を果たしていくことが期待されます。