福井県坂井市で、魅力的な人々や場所を取材する市民ライターたちによる「らしさキャラバン」がスタートしました。この事業は、インターネット投稿サイト「note」を活用し、坂井市の魅力を発掘し、広く発信することを目的としています。参加しているのは、坂井市在住または出身の高校生から30代までの男女13人で、それぞれが興味を持つ人物や施設、観光地、特産物などを取材し、その魅力を独自の視点で記事化していきます。早ければ10月末には彼らの作品が「note」に掲載される予定です。
この「らしさキャラバン」では、リーダーシップを発揮する若いライターたちが協力し合い、さまざまな取材を行います。メンバーは事前に集まり、坂井市の魅力的なスポットや人物をリストアップ。取材対象は観光地から特産品、地域の風習まで多岐にわたり、彼らの目を通して再発見することが目的です。取材のスタイルは、個々で動く場合とグループに分かれてのキャラバンパターンがあります。
8月25日と31日には、数人でキャラバンを組み、坂井市内のいくつかの場所を巡りました。31日には、地域のアウトドアショップ「カンパネルラ」が運営するベーグル専門店「パークコーヒー&ベーグル」を訪れ、大学生の岡田りん子さん(20)が取材を実施しました。岡田さんは、アウトドア商品を扱うお店が食べ物を扱う理由に興味を持ち、店長の平川健太さんやスタッフと対話しながらその背景を掘り下げました。お店は静かな住宅街に位置し、開放的でおしゃれな店舗が印象的です。
岡田さんは「どうしてアウトドアショップがベーグルを?」と問いかけると、平川店長は「本社はアウトドア店を経営しており、ピクニック気分に合う食べ物を考えた結果がこの店につながった」と説明。さらに、店舗の運営方針として地元農産物を大切にし、地域とのつながりも強調しました。その姿勢に岡田さんも納得の様子でした。
また、三国町安島に新たにオープンした「モリスリゾート」でも取材が行われました。小川真由子さん(30)がメインライターを務め、集客広報の橘克弥さんにインタビューを行いました。リゾートのオーナーが動画クリエイターであることや、施設の特長について興味深く話を聞きました。小川さんは「このリゾートの魅力が坂井市の魅力に繋がる」と感じ、ゲストの反応や宿泊状況について具体的な質問を投げかけていきました。
取材後、小川さんは「事前の調査をかなり行っていたけれど、インタビューはやはり難しい」と振り返り、もっと深く相手の答えを引き出せるようになりたいと語りました。メンバーは、春江町の生花店や絵本図書館、龙翔博物館などさまざまな施設を訪れ、坂井市の魅力や自分自身のライフスタイルについてのインタビューを進めています。
ライターたちが書いた記事は、順次「note」にアップされる予定です。「らしさキャラバン」は、彼らの視点を通して坂井市の新たな魅力を発見し、発信する良い機会となっています。地域の人々が協力して坂井市の素晴らしさを伝える活動を応援しましょう。