SDGsなお墓が誕生
2022-12-15 09:30:01
SDGsを考えた新しいお墓の形、富田林市にオープンしたサロン
新しい視点でお墓を見つめ直す「re産サロン」
2023年1月21日、大阪府富田林市に「re産サロン」がオープンしました。このサロンでは、SDGsの理念を取り入れた新たな墓石デザインを提案しています。従来の石材業界では、均一な石目の美しさが重視され、個性的な石は排除されることが一般的でした。しかし、同サロンでは、特有の模様や柄を持つ石を新たな価値として活用し、独自のデザイン墓石を作り出しています。
ナデ模様の魅力を引き出す
「ナデ」と呼ばれる独特な模様がある石材は、これまでお墓には適さないとされ、多くは使われずに放置されていました。しかし、re産サロンではこれを逆転させ、ナデ模様を持つ石をお客様とともにデザインの一部として利用します。これにより、世界に一つだけの特別な墓石を作ることが可能です。全国の石材産地から集められたナデの原石が展示され、訪れる人々に新たな造形の楽しさを提供しています。
石材業界が抱える課題と取り組み
日本の石材使用量はかつては120万トンにも達しましたが、外国産墓石の増加や少子化、そして永代供養墓の普及により、現在では30万トンまで減少しています。このままでは、地場産業としての石材業界が空洞化し、伝統的な技術が失われる危険性があります。そこで、re産サロンはSDGsを基盤に、自然の恵みを無駄なく活用した新たなお墓文化の確立を目指しています。
テクノロジーでつながる
さらにサロンでは、香川県の庵治石や愛媛県の大島石の採石場にライブカメラを設置し、リアルタイムで採石の様子を観覧できるシステムを展開しています。この取り組みにより、石材がどのように収穫されているのか、その希少性や価値を実感することができます。将来的には、より多くの採石場にライブカメラを設置し、国産石材の魅力を広めていく計画です。
地域との共生とサポート
富田林市は、全国の自治体の中でも特にSDGsへの取り組みに力を入れており、「SDGs未来都市」として知られています。re産サロンもこの取り組みの一環として、地域との共創を促進し、SDGsパートナー企業としての役割を果たしています。今年3月には、SDGsに関連したイベントで事例発表も行う予定です。地域社会との連携を深めつつ、SDGsに貢献する新たなお墓のスタイルを浸透させていくことが目指されています。
まとめ
「re産サロン」は、古き良き日本の石材文化を守りつつ、新しい時代のニーズに応えるべく独自の道を歩んでいます。訪れる人々にとって、ただの石ではなく、思いを形にする特別な存在としての墓石を体験できる場となるでしょう。興味がある方は、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。サロンは近鉄長野線「滝谷不動」駅から車で約6分の場所にあります。
会社情報
- 会社名
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大阪石材工業株式会社
- 住所
- 大阪府東大阪市水走3-8-43
- 電話番号
-
072-961-1114