物流革命をもたらすDJI FLYCART 100の新たな可能性

2025年12月4日、DJIから新たな物流ドローン「DJI FLYCART 100」が発表され、東京都の株式会社セキドが正式に販売を開始しました。このドローンは、最大80kgの積載能力と12kmの航続距離を誇り、様々なシーンでの利用が見込まれています。

ヘビーリフト空輸の新基準

「DJI FLYCART 100」は、緊急物資の輸送、消防や電力インフラの支援、工事現場での資材搬送だけでなく、離島や山岳地帯への物資輸送、災害救助など、様々な用途に対応します。特に、複雑な地形や環境下でも高い安全性と効率を実現することがこのドローンの特徴です。

主な性能機能

- 最大積載量: 80kg（シングルバッテリー時）
- 最大飛行距離: 12km（デュアルバッテリー時）
- 最大飛行高度: 6,000m
- 耐風性能: 最大12m/s
- 保護等級: IP55（雨や霧、粉塵環境での運用が可能）

このような性能によって、元々ドローン物流が苦手としていた「ヘビーリフト」領域を効果的に攻められます。シングルおよびデュアルバッテリーモードの切り替えが可能で、「積載量を優先」または「航続距離を優先」といった運用が選択できる点もポイントです。

効率的な運用を可能にする先進技術

「DJI FLYCART 100」は、最新のフラッグシップウインチシステムに対応しています。このシステムにより、資材吊り下げや建材搬送を効率的に行うことが可能です。
主な新機能には、以下が含まれます。

- 電動開閉フックによる安全な積み下ろし
- 自動横揺れ防止（アンチスイング機能）
- 荷物のリアルタイム計量（過負荷防止・決済運用にも活用）
- 地面近くでの自動減速
- 緊急時に対応できるサーキットブレーカーによるロープリリース

全天候型のスマート安全システム

「DJI FLYCART 100」は、最新のLiDAR技術、ミリ波レーダー、5眼ビジョンを搭載した全面的な安全システムも有しています。これにより、複雑な環境でも安定した飛行が可能となり、夜間でも視認性を確保します。
具体的な機能としては、

- LiDARによる地形把握
- 360°監視を行うミリ波レーダー
- FPV低照度カメラによる映像監視
- AR安全支援機能

新しい可能性の広がり

「DJI FLYCART 100」は、山岳地帯での資材輸送、インフラ点検のための部材移送、離島や半島への物資配送など、新たなアプリケーション領域において、その性能を活かすことができます。
これにより、従来の物流ドローンでは対応が難しかった多様な運用が実現し、効率化が図られることでしょう。

イベントとセミナーのご案内

新型ドローンのリリースに伴い、理解を深めるためのイベントも開催されます。特に、2025年12月5日14時から15時は、最新モデルの特長を紹介する無料のWebセミナーがオンラインで実施されます。また、12月12日には実機を確認できる実演会が埼玉県春日部市で行われます。
これらのイベントは、実際にドローンを導入しようと考えている事業者にとって、非常に重要な機会となります。