慢性腎臓病の理解を深めるための新たな調査がスタート

慢性腎臓病の理解度向上に向けた新たな取り組み

一般社団法人ピーペックが運営する腎臓病支援のウェブサービス「じんラボ」では、慢性腎臓病（CKD）の普及と、その理解度を高めるためのアンケート調査を実施することを発表しました。この調査は、肝心な医療の改善に向けた重要なステップとなります。特にCKDは、早期発見と適切な自己管理が治療や予防において大変重要です。

慢性腎臓病とは?

慢性腎臓病（CKD）とは、腎臓の機能が徐々に低下する疾患であり、世界中で多くの人が影響を受けています。日本においては、20歳以上の約8人に1人がこの病気を抱えているとも言われています。CKD自体には自覚症状がほとんどなく、多くの人がその存在を知らずに放置してしまうケースが多いのが現状です。

放置された場合、病気が進行し末期腎不全に至ることもあり、この段階では透析や移植が必要となります。さらに、CKDが進行すると心血管疾患のリスクも高まるため、早期発見、早期治療の重要性はますます高まっています。

調査の目的と内容

「みんなでつくろう、これからの医療 with Kidneyプロジェクト」の一環として、2024年8月30日から、CKDや糖尿病に関係する方々の理解度を深めるためのウェブアンケートが実施されます。この調査では、腎臓病を通じて健康意識を向上させることを目的としています。対象者には腎臓病の患者さんやその家族、糖尿病に関心を持つ方々が含まれ、自らの健康管理能力を見直す良い機会となります。

この調査に参加すると、50の正しい知識に触れ、自身のCKDについての理解度を確認できます。所要時間は10から15分程度で、簡単に取り組むことができます。

患者と医療者が作ったガイド

プロジェクトでは、医療のデジタル化が進む中で自己管理を助ける「患者と医療者がつくった腎臓病とのつきあい方ガイド」の策定も行っています。このガイドは、腎臓病の治療に必要な情報を整理して活用できる仕組みを提供します。高齢者や技術に不安を感じる方でも取り組みやすいことが特徴です。これにより、CKDが進行する前に必要な知識を得ることで、健康な生活を維持する手助けとなるでしょう。

アンケートの重要性

今回のアンケートは、慢性腎臓病や糖尿病に対する理解を深めるためだけでなく、治療や予防策を効果的に立てるための情報収集にも役立ちます。また、過去の調査リストにある多様なテーマを通じて、参加者は自らの経験を知識化し、病気に立ち向かう際の参考にできるでしょう。

じんラボの使命

「じんラボ」を運営するピーペックの代表理事である宿野部武志氏は、自身の長年の腎臓病の経験をもとに、多くの腎臓病患者の支援を目指しています。彼は、「腎臓病に罹っている方の辛さと苦しみを知っているからこそ、少しでも助けになりたい」と熱い思いを語っています。

まとめ

慢性腎臓病（CKD）の理解を高めるためのアンケート調査は、教育的な側面を持つだけでなく、疾患に対する意識を高める重要な機会です。正しい知識を得ることで、患者自身とその家族、さらには社会全体の健康促進に寄与することが期待されています。CKDに関する調査は、次の記事でさらに詳細にお伝えします。ぜひ関心を持って調査に参加してみてください。