子どもたちが知る介護の世界
2025年8月22日と23日の2日間、神戸にある「エア・ウォーター国際くらしの医療館」で、エア・ウォーター・メディカルが主催する特別イベント「介護福祉の世界~介護士のおしごと『入浴体験』~」が開催されました。このイベントは、夏休みを利用して親子で介護の現場を体験し、介護職の魅力を理解してもらうことを目的としています。実際に介護用シャワー入浴装置「美浴(びあみ)」を使った体験を通じて、参加者たちは介護職について深く考える貴重な機会を得ることができました。
参加者の期待を超えた体験プログラム
このイベントでは、介護職への理解を深めるための4つの体験プログラムが用意されていました。それぞれが参加者にとって新しい気づきを与え、介護の専門性に触れることのできる内容となっています。体験内容は以下の通りです。
1. 介護のおしごとについての説明
最初に行われたのは、介護のシン3K(きれい、快適、介助)についての説明です。この説明を通じて、介護士の仕事がどのようなものであるか、またその重要性を理解できるように工夫されていました。子どもたちは、介護士の1日の流れを紙芝居形式で視覚的に学びました。普段は触れることのない課題に、真剣に耳を傾ける姿が印象的でした。
2. シャワー入浴体験~「美浴」の魅力を実感
次に行われたのは、実際に「美浴」を使ったシャワー入浴体験です。この機器を用いて、子どもたちは寝たままの姿勢でシャワーを浴びる体験をしました。参加者は介護士役と利用者役の両方を体験し、介護の実情やその大切さを実感しました。子どもたちの表情からは、新たな発見と驚きが伝わってきました。
3. 館内見学と口腔ケア体験
続いて、国際くらしの医療館内の見学を行い、口腔ケアや最新の歯科治療について学ぶプログラムが設けられました。ここでは、介護における口腔ケアの重要性を実体験を通じて理解し、歯科医療の最前線について知識を深めました。
4. ふりかえりワーク&試食会
最後に、参加者たちは体験を振り返るためのワークや、エア・ウォーターグループの介護食や栄養補助食品の試食会を行いました。実際の食品を通じて、栄養の大切さについても学ぶことができ、楽しく学ぶ姿勢が見られました。
来場者の心に響いた声
イベント参加者からは多くの感謝の声が寄せられました。
- 「すごく勉強になったし、とても良かったです」
- 「子どもたちもとても喜んでました!」
- 「こけた人を助けるのが身近な介護だと思う」
- 「車椅子の人が温泉に入れると楽しいな!」
これらの声は、参加者たちが介護の仕事について何かを学んだ証であり、イベントが持つ意義を物語っています。
社会的意義と今後の展望
厚生労働省の予測によれば、2040年には約57万人の介護職員の不足が見込まれています。それに対し、このイベントは職業理解を深める機会を提供し、介護職に対する興味や理解を育む教育的価値を確認できました。子どもたちの中から、新しい介護士が誕生するかもしれません。これこそが、イベントを通じて伝えたかったメッセージです。
エア・ウォーター・メディカルは、今後もこうした取り組みを通じて介護の魅力を発信し、次の世代を支えるための人材育成に努力していく所存です。超高齢社会に向けて、多くの人が介護という分野に興味を持ち、理解し、参加してくれることを心から願っています。