省電力化を実現!世界最小の発振回路を開発したPiezo Studio

Piezo Studioが開発した世界最小発振回路



近年、スマートフォンやコードレスイヤフォンなどの便利なモバイルIoT機器は、私たちの生活に欠かせない存在となっています。これらの機器には数個の振動子や発振器など、タイミングデバイスが搭載されており、これらのデバイスの省電力化は重要な課題とされています。

この度、仙台に本社を構えるPiezo Studioが、高エネルギー加速器研究機構と協力し、真に革新的な発振回路を開発しました。この新しい基準クロック生成用高機能集積回路(IC)と新規圧電単結晶(CTGS)振動子を活用することで、消費電力を従来の水晶発振回路の約1/10に抑えることに成功しました。

開発の背景と目指したもの



Piezo Studioは、2014年に東北大学発のベンチャーとして創立されました。特に、圧電単結晶を使ったタイミングデバイスの設計・開発・販売に特化しています。これにより、デバイスの高性能化と省電力化を追求し続けています。新たに開発された発振回路は、特にBluetooth Low Energy(BLE)などの普及が進んでいるモバイルIoT機器において、バッテリーの使用可能期間を最大で5倍程度延長させることが期待されています。

今回の成果



発振器の性能向上は、消費電力の削減だけでなく、使用者の利便性の向上にも寄与します。モバイルIoT機器のユーザーにとって、頻繁な電池交換や充電作業の負担軽減は、非常に重要な要素です。この技術の導入により、IoT機器が求められる持続可能性の実現が促されます。

学術的評価と今後の展望



この新技術の成果は、多くの専門雑誌でも取り上げられ、2020年8月には米国電気電子学会(IEEE)の「Journal of Solid-State Circuits, Letters」にも発表されました。これにより、国際的な評価を受け、技術的な信頼性も高まっています。

以降の技術開発においては、従来技術との差別化を図ると共に、新たな応用分野の開拓など、さらなる展開が見込まれています。企業は、大学との連携を強化しながら、社会実装を進めていく意向を示しています。これにより、IoT社会全体の快適さと効率性が向上することが期待されます。

Piezo Studioの今後



今後、Piezo Studioはこの新技術を基盤に、より多様な電子部品の開発を行い、社会貢献を目指します。また、特に環境への配慮を重視し、持続可能な開発目標に沿った取り組みを継続する方針です。このような背景から、同社は今後も注目を集め続けるでしょう。

最後に、この革新的な発振回路が実現する新たなIoT機器の未来に、多くの人々が期待を寄せています。

会社情報

会社名
株式会社Piezo Studio
住所
宮城県仙台市青葉区一番町1-4-1仙台ワールドビル3F
電話番号
022-393-8131

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