NTTドコモ向け700MHz帯5G無線装置の納入開始
電気興業株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:近藤忠登史)は、この度、株式会社NTTドコモが展開する5G商用サービスに向け、700MHz帯マクロセル用の無線装置の納入を開始いたしました。この装置は、O-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠した先進的な技術のもとに設計されています。
装置の特徴と技術的な優位性
新たに納入された700MHz帯無線装置は、広域カバレッジを特徴としており、高効率化された設計により、小型かつ軽量で、さらに低消費電力も実現しています。これにより、より多くの地域で5Gサービスを提供できる基盤が整います。電気興業は、長年にわたり無線アクセスの分野で培った技術と知見を最大限に活かし、NTTドコモと連携することで、今回の装置が商用化されるに至ったと考えています。
パートナーシップの重要性
今回の装置納入にあたっては、電気興業の業界内での実績も大きな要因です。2022年からは5Gに対応する3.4GHz帯無線装置をNTTドコモ向けに納入しており、この経験が評価された結果といえます。両社は今後も連携を深め、さまざまなニーズに応える新たな製品の開発に取り組む考えです。
NTTドコモの見解
NTTドコモ執行役員無線アクセスデザイン部長の増田昌史氏は、商用導入に際し、700MHz帯の5G転用を効率的に行うことにより、5Gエリアの拡大と通信品質の向上を推進する意義を強調しました。また、オープンRANエコシステムの拡大が期待される点についても言及されており、今後の協力が新たな可能性を生むことに期待が寄せられています。
電気興業の展望
電気興業の取締役執行役員 R&D統括センター長である河原敏朗氏は、新たにNTTドコモの商用ネットワークへ5G対応の700MHz帯無線装置を提供できることを大変光栄に感じているとコメントしています。今後も技術力を活かし、高性能かつ高品質なアンテナと無線装置を通じて、通信インフラの発展に貢献することを目指しています。
O-RAN Allianceとオープンな通信環境
O-RANフロントホールインタフェース仕様とは、O-RAN Allianceによって策定された無線装置とベースバンド装置間の接続仕様です。電気興業は2019年より安全な通信インフラを実現するために、このAllianceに参加しており、今後の技術革新に寄与していく意向です。
今回の700MHz帯無線装置の納入は、単に新しい技術の導入だけでなく、通信業界全体の進化をサポートする重要なステップであると言えるでしょう。各社の連携が生む未来の通信環境に期待が高まります。