ATJと国立長寿医療研究センターが高齢者移動支援の共同研究を開始

ATJと国立長寿医療研究センターが共同研究契約を締結

株式会社オートテクニックジャパン（ATJ）は、栃木県の芳賀町に本社を構える企業で、長寿社会に貢献するための様々な施策に取り組んでいます。今回、免許返納後の高齢者の移動支援を目的とした共同研究を、国立研究開発法人の国立長寿医療研究センターと締結しました。この共同研究の目的と背景について詳しくお伝えします。

共同研究の背景

高齢化が進行している我が国では、免許を返納する高齢者が増え、移動手段の確保が重要な課題となっています。外出が困難になると、買い物や通院などの日常生活が影響を受け、QOL（生活の質）が低下したり孤立感を高めるリスクがあります。
この研究では、電動パーソナルモビリティの使いやすさや安全性、ニーズを解明することを目指しており、特に栃木県芳賀町を対象にアンケート調査を行います。研究の成果は、地域の外出支援サービスの改善に繋がるでしょう。

共同研究の概要

契約締結日

この共同研究契約は2025年7月に正式に締結される予定となっています。

研究内容

研究の主な内容には以下が含まれます：

- 高齢者の身体機能や認知機能に基づく電動パーソナルモビリティとの適合性評価
- ユーザビリティ調査による使いやすさやニーズの把握

実証実験も行われ、研究の成果をもとに具体的なサービス改善策を提案します。

研究体制について

この研究は、ATJと国立長寿医療研究センターの共同体制で進められます。特に、栃木県芳賀町の健康福祉課や企画課と連携し、地元の高齢者の意見を収集していきます。地域の生の声を反映させることで、的確な移動支援サービスの開発を目指します。

今後の展望

移動支援サービスにおいては、利用率やコストの評価が進んでいるものの、QOLの向上や孤独感の軽減といった側面については評価が不十分です。このギャップは国内外で共通しており、特に日本で得られる知見は国外の高齢者の移動問題にも応用できる可能性があります。

ATJはこの共同研究を通じて集まるデータとニーズを元に、電動パーソナルモビリティを活用した地域交通の見直しを図っていきます。さらに、国立長寿医療研究センターが開発を進める評価尺度とも連携し、客観的なデータを取得する助力を行います。これにより、地域交通の設計や運用の改善だけでなく、公共交通との接続性を強化し、利用者支援プログラムの整備など、次々に新たな取り組みを進めていくことを目指しています。