デル・テクノロジーズの業績概要
2025年8月29日、テキサス州ラウンドロックでデル・テクノロジーズが2026会計年度第2四半期の業績を発表しました。同社の報告によれば、売上高は前年同期と比較して19%増の298億ドルに達し、過去最高を記録しました。これは業界全体の成長を反映した数字であり、特にAIソリューション市場の好調さが寄与しています。
売上と利益の詳細
報告書によると、営業利益は前年同期比で27%増の18億ドルを達成しました。また、非GAAPベースの数値でも営業利益は10%増の23億ドルを記録しています。希薄化後の1株あたり利益も同様に好調で、前年比38%増の1.70ドルとなり、非GAAPベースでは19%増の2.32ドルという数字に達しました。これらの結果からも、デル・テクノロジーズの良好な財務状況が伺えます。
さらに、営業活動によるキャッシュフローも25億ドルに達し、株主への還元策としては13億ドルを実施しました。このような堅調なキャッシュフローの創出に対し、デルの最高財務責任者(CFO)イヴォンヌ・マクギルは、好調な業績と収益性の達成を強調しました。
AIソリューションの需要
デル・テクノロジーズのバイスチェアマン兼COO、ジェフ・クラークは、2026会計年度上半期に100億ドル相当のAIソリューションを出荷したことを明らかにし、これは2025年度の全出荷数を上回っています。AIソリューションに対する需要は依然として高く、2026年度のAIサーバーの出荷予想額は200億ドルに引き上げられる見込みです。
各ビジネスユニットの業績
インフラストラクチャー ソリューションズ グループ(ISG)
第2四半期の売上高は前年同期比44%増の168億ドルに達しました。サーバーおよびネットワークの売上高は69%増の129億ドル、そして営業利益は過去最高となる15億ドルに達しています。一方でストレージの売上高は前年同期比で3%減の39億ドルという結果でした。
クライアント ソリューションズ グループ(CSG)
クライアントソリューションズグループの業績は、売上高が前年同期比1%増の125億ドルとなりました。法人向けは2%増の108億ドルでしたが、コンシューマー向けは7%減の17億ドルとなり、営業利益は前年同期比2%減の8億300万ドルとなりました。
今後の展望
デル・テクノロジーズは2026会計年度の通期売上高を1,050億ドルから1,090億ドルと予測しており、中間値では前年同期比12%増の1,070億ドルに達すると見込んでいます。また、第3四半期の売上高は265億ドルから275億ドルの範囲で予想されており、中間値では270億ドル、前年同期比で11%の増加が見込まれています。
総括
デル・テクノロジーズの成功は、AI市場への積極的なアプローチと安定した財務基盤に起因しています。今後も同社の業績に注目が集まることでしょう。