ゲットワークスが水冷インフラの拡充に向けた新たなステップ
株式会社ゲットワークス(本社:東京都千代田区、代表取締役:中澤 秀則)は、2023年に新潟県湯沢町で、BALTIMORE AIRCOIL社製の密閉式大型冷却塔「FXV3」を国内初導入しました。この取り組みは、急速に広がる生成AIサービスの基盤として必要な冷却を提供し、国内のICTインフラの強化に寄与します。
昨今のAIサービスの普及に伴い、ヒートマネジメント(熱管理)の重要性が増してきています。特に、GPUサーバーの発熱量は、従来の空冷方式では対応が難しくなっており、水冷GPUサーバーの需要が高まっています。しかし、日本国内ではまだこの分野での開発や導入が遅れているため、ゲットワークスは新たにコンテナ型データセンター「湯沢GXデータセンター」において、密閉式の冷却塔を採用することでこの課題解決に取り組んでいます。
ゲットワークスが導入した「FXV3」は、毎分4,000リットル以上の循環水をΔt10℃条件で冷却できる能力を持ち、国内データセンターにおいては最大規模の3MWを誇ります。この冷却塔は、サーバーから熱を受けた循環水に外気と散布水による気化熱を使って熱を奪う仕組みを持っています。そのため、ゲットワークスはこの冷却技術を活用し、運営コストの大幅な削減が期待されます。
また、新潟県湯沢町の冷涼な気候を活かして、外気温に合わせて散布水の量を調整することでさらなる省水効果にも貢献できるとされています。このようにして、ゲットワークスは高負荷なサーバー運用を行いつつ、持続可能なグリーンデータセンターを目指していきます。
本稼働後、ゲットワークスではさらに全国にあるコンテナ型データセンターへの導入も計画しています。この取り組みにより、国内での水冷GPUサーバーの運用実績を増やし、AIおよびIT基盤の整備を加速させていく方針です。
企業の取り組み
ゲットワークスは、2013年に初のコンテナ型データセンターを発表し、その後も様々な実証実験を重ねてきました。省エネルギーと再生可能エネルギーの利用をテーマに、この分野をリードしています。お客様のニーズに合わせた多様な構築を模索し、2025年9月末までに300台以上の構築実績を挙げており、大手企業や電力系企業、病院などの厳しい要件に応じた納入も行っています。AIや高速演算のニーズに応じて3,000台以上のサーバーと1万枚以上のGPUの設置・運用実績があります。
特に、完全自社設計・国内生産を行うことで迅速な納品とコストダウンを実現し、最短10日での納品と稼働が可能となっています。
今後もゲットワークスは、国内外を問わず、安全で持続可能なICTインフラ構築に貢献し続ける所存です。