豊島屋酒造株式会社のコラボ商品「それは古来伝わる、麴のリキュール”Me”」販売停止のお知らせ

豊島屋酒造株式会社の「それは古来伝わる、麴のリキュール”Me”」販売停止のお知らせ

令和5年4月10日、東京都東村山市に本社を置く豊島屋酒造株式会社は、同社が販売していた高級みりん「”Me”」の販売停止と自主回収を発表しました。顧客との信頼関係を守るため、会社が採った苦渋の決断について詳しく探っていきます。

販売停止の背景

このリキュール「”Me”」は、国産の米こうじや国産米、さらに国産米焼酎を原材料とし、製造されました。しかしながら、原料についての指摘があり、品質とは別の観点から問題が浮上しました。具体的には、原料が単式蒸留ではなく連続式蒸留であり、アルコール度数が65パーセントであったため、法律上の「本格焼酎」かどうかの疑念が抱かれ、結果として「醸造アルコール」との表記が求められました。

これにより、「”Me”」は当初の発注内容と異なるため、販売一時停止に至った経緯があります。こうした状況は、飲食業界や消費者からの信頼を大きく損なう事態を引き起こしました。

自主回収とお詫び

「”Me”」の購入者への配慮も忘れてはなりません。豊島屋酒造株式会社は、すでに購入したお客様に対して、自主回収や返金、または同等商品への交換を行うことを決定しました。この決定は、顧客に対して信頼を回復するための重要なステップと言えます。具体的には、商品の回収方法や返金手続きの詳細が、別紙として書面で提供されています。

顧客の安心を最優先に考え、発送締切や手続きの流れが示されています。たとえば、商品回収用紙への記入事項や、必要な送付先に関する情報が明記されており、顧客の手間を軽減する工夫が施されています。このような対応により、企業は顧客との関係を大切にしている姿勢が示されています。

品質についての言及

興味深い点は、自主回収の原因となった原料の品質についての言及です。豊島屋酒造側では、雑菌が繁殖するなどの品質上の問題は無かったと語っています。元々、リキュール「”Me”」は高品質を追求した商品であったため、類似の商品との取り替えや返金が行われる場合でも、性能は保証されているとのことです。

今後の展望

豊島屋酒造株式会社は、この問題をきっかけに、改めて国産米の使用にこだわった新たな製品の開発に取り組む意思を示しています。再販を目指し、全社挙げての努力が期される中、従来以上の品質を持つ製品を提供することが期待されています。

また、同社の社長は、自社の商品の原点に立ち返り、古来のみりんの原料を厳選した商品開発を進める意向を表明しています。顧客からの期待に応えるために、信頼回復に向けた積極的な取り組みが進められています。