新上五島町と上五島高校のコラボレーション
長崎県南松浦郡新上五島町では、地元の高校生と企業が連携し、地域の魅力を引き出す新しい試みが注目を集めています。その中心となるのが、トヨタ・コニック・プロ株式会社が主導するオリジナル観光ガイドアプリの制作です。この取り組みは、地域愛の醸成と人材育成を目的としています。
プログラムの概要と目的
本プロジェクトは、地域の未来の観光を考えるワークショップとして展開されました。参加したのは、地元の上五島高校の高校2年生たち。彼らは、地域の観光資源を効果的にPRするためのガイドアプリを、自らのアイデアを基に制作します。アプリには「CONIQ AI GUIDE」と呼ばれる音声観光ガイド機能が採用されており、位置情報と連動して観光スポットを紹介できる仕組みです。
参加学生の意義と役割
ワークショップでは、学生たちは自分たちの思い出や地元の隠れた名スポットを元に、ガイド内容を考えます。前半のプログラムでは、地域の問題点や観光の現状を分析し、どのように改善していくかを模索しました。この過程で、参加した学生たちは観光業の現状を肌で感じ、それに対する自分たちのアプローチを考えました。
後半では、「自分ならどんなガイドを作るか」というテーマで活発な意見交換が行われました。高校生たちは地域の魅力を言葉にすることで、「自分の思い出が観光の魅力になる」といった新たな認識を得ることができました。このプロジェクトは、単に観光ガイドアプリを作るだけでなく、地域一体で観光を再構築するための第一歩となりました。
デジタル時代の観光プラットフォーム
「CONIQ AI GUIDE」は、ノーコードで観光ガイドアプリを作成できるプラットフォームです。ユーザーはスポットに対するキーワードを入力するだけで、専用の音声ガイドを生成できます。また、方言や話し方のカスタマイズも可能で、地域特有の情報を発信することができます。この機能の導入により、観光業界がデジタル化を進め、競争力を高めることが期待されています。
今後の展望と地域課題の解決
今回の取り組みは、新上五島町の観光だけでなく、地方の交通空白地域に対する新たな生活交通サービスの提供にも寄与します。高齢化や人手不足が進むなかで、地域の観光を支える新たなビジネスモデルを研究する試みとしても注目されます。地域の現状をデータとして整理しながら、観光と生活の利便性向上を目指します。
まとめ
トヨタ・コニック・プロ株式会社は、今後も地域の活性化に向けた取り組みを続け、持続可能な未来を見据えたプロジェクトを推進していきます。地域愛を育む新たな観光の形が、ここ新上五島町から生まれることを期待しています。地域と学生、企業のコラボレーションは、未来の観光産業に新たな風を吹き込むことでしょう。