膝関節痛とコラーゲン
2013-02-14 15:10:08
コラーゲンペプチド摂取による膝関節痛改善効果に関する研究結果発表
コラーゲンペプチド摂取による膝関節痛改善効果に関する研究結果
2013年2月9日、順天堂大学医学部において、コラーゲンペプチド含有食品の膝関節痛に対する効果に関する研究結果が発表されました。この研究は、キューサイ社が京都府立大学および大阪市立大学と協力して行われたもので、膝関節痛を持つ40~78歳の男女29名を対象に16週間の摂取試験を実施しました。
研究内容
研究では、被験者をコラーゲンペプチド含有食品摂取群(15名)とプラセボ群(14名)に分け、それぞれ16週間、毎日コラーゲンペプチド4510mgまたはプラセボを摂取してもらいました。
効果測定には、医師による客観的評価であるJOAスコア(日本整形外科学会膝OA治療成績判定基準)と、被験者自身の主観的評価であるVAS法(視覚的アナログスケール)を使用。さらに、血液・尿検査による軟骨・骨代謝、炎症への影響も分析しました。
研究結果
JOAスコア
コラーゲンペプチド摂取群では、「屈曲角度」のスコアが有意に上昇し、膝の曲げ伸ばしの可動域が改善したことが確認されました。
VAS法
コラーゲンペプチド摂取群では、「安静時」の痛み数値が有意に低下し、安静時の痛みの軽減効果が示されました。
血液検査
軟骨や骨代謝への影響は群間で差が見られませんでしたが、炎症性サイトカインであるIL-17Aの値は、コラーゲンペプチド摂取群において摂取前と比較して有意に低下しました。この結果は、コラーゲンペプチドが炎症抑制に寄与する可能性を示唆しています。
結論
順天堂大学医学部 長岡功教授は、この研究結果から「コラーゲンペプチド含有食品の摂取は、膝関節痛の緩和と膝の屈曲角度の改善に効果を示し、そのメカニズムとして炎症抑制が考えられる」と結論づけています。
今後の展望
この研究は、コラーゲンペプチドの膝関節痛に対する効果を裏付ける重要なエビデンスとなります。今後は、より大規模な研究や、異なる年齢層や症状の被験者への検証を行うことで、更なる知見が得られると期待されます。また、コラーゲンペプチド摂取が、どのようなメカニズムで炎症を抑制するのか、更なる研究が必要です。
キューサイ社は、本研究結果を基に、ヒアルロン酸コラーゲンなどの製品開発に活かしていくとしています。
用語解説
JOAスコア: 日本整形外科学会が作成した変形性関節症治療成績の評価指標。
VAS法: 被験者が痛みの程度を数値化する評価方法。
* 炎症性サイトカインIL-17A: 炎症反応に関与するタンパク質の一種。
本研究は、膝関節痛に悩む多くの人々にとって朗報と言えるでしょう。コラーゲンペプチドの摂取が、関節の健康維持に役立つ可能性を示唆する、重要な研究成果です。
会社情報
- 会社名
-
キューサイ株式会社
- 住所
- 福岡県福岡市中央区薬院1-1-1薬院ビジネスガーデン
- 電話番号
-
092-724-0179