2025年5月24日、京都市左京区に位置する京都伝統産業ミュージアムで、注目の展示販売イベント「押忍!! 京版画(英題:Viva! Kyoto Woodblock Prints)」がスタートします。このイベントは、伝統的な木版画を中心に、現代のデザインと融合した多趣味なアート作品や日用品を紹介するものです。「押忍!!」というタイトルは、木版の制作工程に由来しており、観客が好きな作品を“推す”という思いも込められています。
京版画の魅力
京版画は、京都の歴史的文化や芸術に深く根付いた木版画です。職人が手作業で木に彫刻を施し、一色ずつ色付けをしていく手摺り木版画は、手描きでは表現しきれない独特の魅力を有しています。和紙に胡粉や雲母、顔料を重ねて摺り上げることで、柔らかさと奥行きのある色彩を実現。京版画は絵師、彫師、摺師それぞれの職人技が連携し、時に長い時間をかけてひとつの作品が完成します。
本展では、老舗の名作家たちから新進気鋭の若手作家まで、様々な作品が展示されます。特に現代の感覚を取り入れた新しい京版画の魅力を体感できる機会です。伝統を大切にしながらも、現代のライフスタイルにあった商品の数々。飾って嬉しい、使って楽しめる作品が多く並ぶとのこと。
注目の出展作品
ここでいくつか特筆すべき作品をご紹介します。
1.
竹中健司「TORII.S」/竹笹堂
竹中木版5代目摺師の竹中健司による作品で、神社の鳥居をテーマにした幻想的な構図が特徴です。その価格は6,600円(税込)。
2.
井堂雅夫「東福寺睡蓮」額装/ギャラリー雅堂
1945-2016年に活動した木版画家・井堂雅夫の作品で、初夏の静かな庭園を描いた白い睡蓮の美しさが際立ちます。価格は55,000円(税込)。
3.
加藤晃秀「輝」額装入/美術出版株式会社芸艸堂
京都出身の画家・加藤晃秀の作品を木版画で再現したものです。白と黒のコントラストが古都の風情を引き出します。価格は38,500円(税込)。
4.
「70 隅田川」/山田繊維株式会社(むす美)
浮世絵をモチーフにした包み糸のふろしき。持続可能なオーガニックコットンで丁寧に作られており、その価格は1,650円(税込)です。
展示概要
- - 会期:2025年5月24日(土)~6月22日(日)
- - 休館日:5月26日(月)、6月9日(月)
- - 開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
- - 会場:京都伝統産業ミュージアムショップ、MOCADギャラリー(〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 みやこめっせ B1F)
- - 入場料:無料
- - 主催:株式会社京都産業振興センター
- - 協力:美術出版株式会社芸艸堂、有限会社竹笹堂、株式会社雅堂、山田繊維株式会社(むす美)など
また、会期中は一部の商品が京都伝統産業ミュージアムのオンラインショップでも購入可能です。会場に行けない方も、ぜひオンラインでチェックしてみてください。
このように、伝統的なアートと現代のデザインが融合する「押忍!! 京版画」展は、京版画の魅力をしっかりと体感できる貴重な機会となるでしょう。アートに興味がある方は、ぜひ足を運んでみてください。