三菱UFJ銀行とキリンビバレッジが進めるペットボトルリサイクルの新たな取り組み

三菱UFJ銀行とキリンビバレッジの新たな取り組み

三菱UFJ銀行とキリンビバレッジは、カーボンニュートラル社会の実現を目指して、関東エリアの134支店で「ボトルtoボトル」というユニークなリサイクルプロジェクトを始めました。このプロジェクトは、使用済みペットボトルの分別を徹底し、リサイクルのプロセスを改善することを目指しています。

背景

日本国内では、使用済みペットボトルが様々な用途でリサイクルされていますが、その多くは新しい原料を使わずにリサイクルされる「ボトルtoボトル」リサイクルが進んでいません。2024年時点でのボトルtoボトルのリサイクル率は37.7%にとどまっています。特に事業所や商業施設から回収されるペットボトルには、家庭からのものに比べて飲み残しや異物が混入することが多く、リサイクルを妨げる要因となっています。これを解消するための新たな取り組みが求められていました。

取り組みの概要

この新しいリサイクルプロジェクトは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県に位置する134の支店で進められます。特に、東京23区以外の58支店から回収されたペットボトルは、豊通ペットリサイクルシステムズの専用ラインに持ち込まれます。このラインは、異物混入が少ない状態での処理を可能にし、エネルギーの消費を抑えながらCO2排出量の削減が期待されています。

その後、キリンビバレッジはこのリサイクルPET樹脂を用いて飲料容器を製造します。

期待される効果

この取り組みが成功すれば、飲み残しゼロとキャップやラベルの分別が徹底され、リサイクルプロセス全般の効率が向上します。具体的には、収集や運搬、加工の各工程での異物混入の防止が図られ、CO2排出量の削減やリサイクルPET樹脂の歩留まりの向上が期待されています。

今後、三菱UFJ銀行では、従業員の環境意識を高めつつ、さらなるリサイクルの方法を模索していく方針です。また、キリンビバレッジも、事業所からの使用済みペットボトルをこの専用ラインにリサイクルする取り組みを、他の企業にも広げていくことを目指しています。

三菱UFJ銀行とキリンビバレッジの取り組み

三菱UFJフィナンシャル・グループは、循環型経済を促進することを株式会社の中期経営計画に掲げています。環境への配慮を重要視し、持続可能な社会への移行に向けた様々な施策を実施しています。キリンビバレッジも、2050年を見据えた「環境ビジョン」を打ち立て、今後のリサイクル樹脂使用量の目標などを明確化しています。