2024年の漢方薬市場トレンド『KAMPO OF THE YEAR 2024』
弊社は、2024年に最も注目された漢方薬『麻杏甘石湯』を発表しました。この取り組みは、生活者が直面する健康の不調を踏まえ、漢方薬市場の動向を分析し、今後のトレンドを予測することを目的としています。ここでは、2024年の漢方薬市場のトピックスについて詳しく解説します。
漢方薬市場の拡大
近年、一般用および医療用の漢方薬市場は、過去6年間にわたり拡大を続けています。その成長は、新たなライフスタイルや健康志向の高まりを反映しています。
購買層の変化
購買指数は年齢別にみると、50歳前後を境に若年層の需要は拡大し、一方で高齢者層は減少傾向にあります。特に20代と30代では、前年比105%以上の成長が見られ、漢方薬の需要が幅広い世代に広がっていることが明らかになっています。
2024年のトレンド分析
トレンド①:咳・のどに効く『麻杏甘石湯』
特筆すべきは、感染症の流行を背景に、激しい咳に効果をもたらす『麻杏甘石湯』の需要が急増したことです。マイコプラズマ肺炎の流行やインフルエンザなど、咳の症状を伴う感染症が多発し、漢方薬の利点が見直されました。市販薬としても、咳やのどの症状に対する市場の需要が高まっているのが印象的です。
トレンド②:『五苓散』の需要増加
また、『五苓散』も注目を集めています。この漢方薬は、水分バランスを整えることで、頭痛やむくみの改善に役立ちます。気象病や二日酔い対策としての需要が急増しており、特に2024年度に関しては、SNSでも関連する投稿が269%増加しています。この年齢層でも、特に20~40代においての需要が顕著です。
セルフケアの重要性に向けた動き
2025年以降、生活者の健康への意識が高まる中で、セルフケアの重要性が増していくと予測されます。漢方薬は、ちょっとした体調不良に対し、自己管理が可能な選択肢として位置づけられるでしょう。これにより、人々は病院に行かずとも日常の小さな不調をケアする意識が浸透していくと思われます。
クラシエ薬品の役割
クラシエ薬品は、日本における漢方の専門家として、漢方を通じて健康をサポートしてきました。漢方薬の市場拡大とともに、生活者に対する健康価値の提供を強化し、より多くの人々が自身の健康について理想的なライフスタイルを築けるよう支援していく所存です。新たなトレンドを踏まえつつ、未来の健康ニーズに応える製品やサービスの提供に努めていきます。
このように、2024年にはトレンドを捉えた漢方薬の需要が高まる一方で、生活者の健康意識の進化が続くことが見込まれます。今後も『KAMPO OF THE YEAR』として、漢方の魅力をお伝えし続けます。