鳥取大学が大阪で開く新しい産学連携の挑戦とは
2026年3月2日、大阪市にて「鳥取大学 Open Innovation Caravan vol.0」が開催されます。このイベントは、地方大学の研究シーズを企業に届けることを目的とし、鳥取大学の研究者が自ら大阪に足を運ぶ、革新的な産学連携プログラムです。
開催の背景:地方大学の知恵を企業に
日本の大学には世界に誇れる質の高い研究が数多く存在しますが、その多くは学会発表や論文にとどまり、企業との共同研究に結びつくことは少ないのが実情です。特に地方に位置する大学の場合、自らの存在が都市部の企業に知られていないことが大きな障害となっています。文部科学省の報告によると、大学と企業の共同研究は増加傾向にあるものの、多くは旧帝大や東京の大規模大学に集中しています。
企業側もオープンイノベーションの必要性が高まっている中、地方大学の優れた技術や研究シーズが企業と出会う機会は限られています。この課題を解決するために立ち上げられたのが「鳥取大学 Open Innovation Caravan」です。
鳥取大学 Open Innovation Caravanの特徴
この新しい取り組みでは、研究者が自ら企業が集まる場所に赴き、研究の実用性について直接プレゼンテーションします。これにより、出会いの場を積極的に創出し、企業が抱えるニーズとのマッチングを図ります。従来は企業が大学を訪問することが一般的でしたが、本プログラムではその順序を逆転させ、研究者の側が出向くという新しい形の産学連携モデルを提案しています。
さらに、企業との双方向の意見交換の時間を重視し、「この技術は自社のどの課題に使えるのか」「共同研究のスキームはどのように組めるか」など、実務的な議論をその場で行うことができます。今回のvol.0はプレ開催として位置づけられ、今後は東京、名古屋、福岡などでも展開予定です。
施策紹介やネットワーキングも
このキャラバンは単なる研究発表の場ではありません。鳥取県庁や日本政策金融公庫からの施策紹介も行い、研究シーズの出会いから事業化までを一貫して支援する体制を整えています。企業と研究者が直接つながることで、実際の事業化に必要な情報や支援を同時に得られるのが大きな特長です。
開催概要
- 第1部(14:00~16:30)QUINTBRIDGE(NTT西日本本社内)
- 第2部(18:00~20:00)JAM BASE
このキャラバンの成功に基づき、2026年度中には全国主要都市での展開を予定しており、企業と大学の接点を増やす取り組みを加速しています。鳥取大学と企業の共同研究契約や新事業立ち上げへとつなげるためのフォローアップ体制も整備中であり、地方大学の研究シーズを社会実装に結びつける新たなプラットフォームの構築が目指されています。
まとめ
研究成果を企業と結ぶ「鳥取大学 Open Innovation Caravan」は、地方から生まれる革新的なアイデアや技術が広がるきっかけとなることでしょう。この新たな展開に期待が高まる今、参与企業や研究者がどのような未来を築いていくのか、注目していきたいところです。