地方女性が中心のAI開発チーム、DAIVEが始動
2023年、Ms.Engineer株式会社が全国リモート AI開発チーム「DAIVE」を設立することを発表した。このチームは地方に在住する女性を中心としており、AI関連の専門性を活かし、地域経済の活性化とデジタル人材育成を目指す。今回の取り組みは、AI人材の不足と地方における多様な就業機会の確保という二つの大きな課題を解決することを狙いとしている。
AI人材不足と地域格差の現状
AI分野では、高度専門人材が不足していることが浮き彫りになっている。経済産業省や情報処理推進機構の予測によると、2030年には日本全体で最大約79万人のAI人材が必要になるとされている。
特に、AI関連のデジタル人材は急成長しており、この人材不足はデジタルトランスフォーメーション(DX)を阻害する要因になっている。一方で、地方在住の女性は、都市部に比べて就業機会も賃金水準も低いのが現実だ。それを解決するために、Ms.Engineerが「新・女性デジタル人材育成プラン」を策定し、地理的な制約を超えて女性の就業環境を整えていこうという動きがある。このプランは、オンラインブートキャンプを通じて女性の能力を引き出し、地方からも優れたIT人材を育成することを目指す。
DAIVEの具体的な取り組み
「DAIVE」は、Ms.Engineerのプログラムを修了した高度なITスキルを持つ女性たちで構成されるAI開発チームである。企業や自治体は、DAIVEを通じてスキル確認済みの人材を見つけることができ、地理的な制約を受けずにさまざまなプロジェクトを迅速に実施することができる。
プロジェクト例
- - 業務効率化AIツールの設計・開発: 社内業務を自動化し、ナレッジベースの構築も行います。
- - 自治体や地域企業向けのAI導入支援: データ活用基盤を整え、地域に必要な情報を提供します。
- - 生成AIやRAGを活用したチャットボットの開発: 顧客対応を効率化し、サービスの質を向上させます。
- - LLM評価・チューニング: AIモデルの最適化を実施し、より高い性能を得るためのサポートを行います。
- - プロダクトのPoCから商用化まで伴走開発: アイデアを実際の製品に変えるプロセスを全面的にアシストします。
すべてのプロジェクトは、リモートでの協働により短期間での納品を可能にしている。
未来への展望
今後もMs.Engineerは女性AI・IT人材の育成、実務、キャリア形成を一貫して支援していく方針だ。全国的にAI開発人材のネットワークを拡充し、地域のデジタル化を進め、さらに賃金格差を縮める取り組みを強化する。
お問い合わせ
Ms.Engineerによる「DAIVE」に関するお問い合わせはウェブサイトを通じて可能だ。また、案件の相談や見積も初回のオンライン打ち合わせを通じて行われる。今後の展開に期待が寄せられている中、地方女性がどのようにAI業界で輝いていくのか、その進展から目が離せない。