男女の昇進意識に関する調査結果
最近、株式会社mentoが実施した「管理職や昇進に関する男女意識調査」によって、男女間における管理職への昇進意欲の違いや、その背景が浮き彫りになりました。この調査は、985人の企業で働く社員を対象に行われ、管理職に関する様々な意識が検討されました。
識別された意欲の差
この調査によると、管理職になりたいと感じる女性の割合は27.8%、一方で男性は42.0%という結果が得られました。特に、女性は「部長まで昇進したい」との意向が強いのに対し、男性は「役員まで」を目指す傾向がありました。このことから、男女で昇進に対する目標設定に明らかな違いが見られます。これには、責任やプレッシャーに対する考え方の違いや、育児との両立が影響していると考えられます。
女性が管理職のポジションを目指さない理由として最も多いのが「責任・プレッシャーが重い」というもので、次いで「仕事とプライベートの両立が難しい」との意見が挙げられました。一方男性は「昇進しても報酬が魅力的でない」という回答が目立ちました。
昇進のハードル
また、昇進に関するハードルも男女で異なることが浮き彫りとなりました。特に女性の管理職は「働き方が過酷になることや周囲からのサポートが不足していると感じる」との声が多く、「自分にはリーダーの適性がない」との自己評価が彼女たちの昇進意欲を下げる要因となっていることも明らかになっています。
キャリアへの熱量が低下する瞬間
さらに、男女ともに昇進やキャリアアップを諦めかけた瞬間があると回答した人が多く、その割合は約7割にのぼりました。男女で異なる点として、女性は「育児とのバランスが取れない」と感じたときや「産休・育休から復帰した際」にキャリアへの熱量が低下することが多いことが示されました。対して男性は「同僚が先に出世したとき」にやる気を失う傾向が見られました。
育児の実態
また実際の育児において、子供のお迎えを担当するのは女性が多く、その割合は5〜6割に達しており、男女間での育児分担にも違いが出ていることがわかりました。このデータは、育児と仕事の両立の難しさが女性の昇進意欲に与える影響を示しています。
管理職への期待
両性ともに「管理職には決断力や強いリーダーシップが必要」と考えているものの、女性は「男性よりも昇進しにくい」「男性の方が経験やスキルが豊富」とのバイアスを抱えていることも報告されています。これに対し、男性はこのような偏見に気づいていないケースが多いため、これが昇進に対する意欲をさらに阻害する要因となっています。
まとめ
mentoの丹下COOは、調査結果から男女間での意識のギャップや、「無意識の心のブレーキ」が昇進の妨げになっていると指摘しています。このような状況を改善するために、今後も企業側での支援やプログラムの導入が求められています。女性が挑戦する際に直面する様々な制約を克服し、管理職へとステップアップできる環境整備が急務です。
おわりに
女性が活躍しやすい環境づくりと、意識改革が今後の重要なテーマとなることでしょう。mentoは、こうした課題解決に向けた取り組みを強化し、男女ともに公平なキャリア形成をサポートすることに力を入れていくことを表明しています。