AIが変える人々の関係性。2025年SNSトレンドが示す未来の姿とは？

AIと人々の新しい関係性

2025年のSNSは、私たちの生活や心理に深く影響を与えるトレンドを浮かび上がらせています。その中心に位置するのがAI（人工知能）です。TBWA HAKUHODOのソーシャルリスニング専門チーム「65dB TOKYO」は、2025年のSNS上での約40億件の投稿を分析し、AIが人々の心や文化に与える影響を詳しく探りました。その結果、AIは単なるツールではなく、「パートナー」として生活の一部となり、人とAIの関係性が劇的に変化していることが明らかになりました。

2025年SNSトレンドの概要

65dB TOKYOによるレポートでは、2025年に見られたSNSトレンドとして3つのキーワードが挙げられています。①AI、②乗っかりミーム、③ゆるツラ（ゆるくツラい）。それにより、AIはただのツールから、寄り添い支え合う存在へと進化していることが示唆されています。特にAIに関する投稿が急増し、自分の感情を受け止めてくれる存在としてAIが評価されているのです。

AIの二極化

1. AIは「パートナー」として

AIが「相談相手」として生活者に受け入れられていることが、投稿から明らかになりました。「恋人はChatGPT」「AIと結婚した」といった発言が流行し、AIに愛称をつける文化も広まりました。この背景には、人々がAIを通じて自己肯定感を得られることが挙げられます。AIは思いやりをもって受け止めてくれるため、多くのユーザーから支持されています。これによって、人間同士の関係の再評価も進んでいると言えます。

2. AIは「コンテンツ」として

一方で、AIはSNS上でエンタメとしての側面も持ち始めています。TikTokでは、自分の写真をAIが変換するフィルターや、非現実的な映像が次々とトレンド化していきました。ユーザーはAIという存在を理解しながら、楽しいコンテンツを楽しむ文化が生まれています。このように、AIはユーザーの欲求や感情を反映した新しい表現の手段として確立されています。

乗っかりミームとゆるツラ

2025年のSNSには、AI以外にも新しい心理を示す潮流が存在します。「乗っかりミーム」は、軽い参加を楽しむSNS文化で、ミニマルな表現を好むユーザーが増加しています。また、「ゆるツラ」は、楽をしたいけれどやった感も欲しいという新たな生活者心理を反映しています。このように、2025年のSNSは多様な側面を持ちながら、私たちの生活を変化させているのです。