BtoBマーケティングにおけるCMS活用の実態
株式会社ベーシックが運営するBtoBマーケティング支援サービス「ferret」が、BtoB企業のマーケティング担当者330名を対象に行った「CMSツールの活用実態に関する調査」を発表しました。この調査では、CMS(コンテンツ管理システム)がどのように導入され、実際に活用されているのか、さらにその効果や課題について詳しく分析されています。
CMSの導入状況
調査の結果、約4割の企業がCMSツールを導入しているとのことです。これは、CRMツールやMAツールなど、他のマーケティング関連ツールと比較しても最も導入されていることを示しています。しかし、CMSの導入は進んでいるものの、更新作業にばかり偏っているという現実も浮き彫りになりました。
ROIに対する満足度
興味深いことに、CMSを活用している企業の84.5%がROI(投資対効果)に満足していると回答しました。特に、「非常に満足している」と答えた企業は39.8%、一定の成果を得ているという企業は44.7%に達しています。この数値から、多くの企業がCMSを有効に活用している事がわかります。ただし、企業によってはROIの実感が異なるため、実際の運用においては差異が見受けられました。
更新しても見えない成果の壁
最大の課題として挙げられるのが、「更新しても成果が見えない」という声です。多くの企業がCMSを利用して更新・改善を繰り返しているにも関わらず、具体的な効果が可視化されておらず、成果検証において悩みを抱えている現状があります。この問題の解決は、今後のBtoBマーケティング戦略において重要なテーマです。
成果を生むための3つのポイント
調査を通じて明らかになったのは、CMSをより効果的に活用するための運用設計のポイントです。
1.
コンテンツ戦略・サイト戦略に基づく設計
CMSを単なる作業効率化のツールとして捉えるのではなく、ターゲットに最適化されたコンテンツとサイト構成を通じて、検索流入やコンバージョンに結びつける必要があります。
2.
可視化・改善サイクルの確立
KPI(重要業績評価指数)と成果を可視化し、定期的な振り返りと改善につなげる体制を構築することで、CMSの有効活用が可能となります。
3.
内製と外部支援の最適化
内製のスピードを高めつつ、戦略や評価設計には外部の専門家を活用することで、より高い成果を上げることが期待できます。
これらのポイントを押さえ、CMSを活用して、成功に向けた運用体制の構築が求められます。更新や改善の容易さを生かしながら、明確なターゲットを定め、成果を振り返る環境を整えることで、CMSは真の価値を生む資産になります。
調査レポートの入手方法
本調査の詳細は「BtoBマーケティング調査データ2025|CMSツール編」としてまとめられています。全10問の設問に対する具体的な回答傾向を網羅しており、無料でダウンロードが可能です。興味のある方は、ぜひこちらからご覧ください。
調査レポートをダウンロード
まとめ
CMSの導入はBtoBマーケティングにおいて欠かせない要素となってきていますが、その活用方法により成果が大きく変わることが調査からわかりました。企業の方針に応じた運用設計を行うことで、CMSはただの更新ツールではなく、質の高いマーケティング資産へと進化することが期待されます。