地方製造業が挑む全員参加型経営への変革
長野県に本社を持つコトヒラ工業株式会社は、2025年に設立80周年を迎える地方製造業の老舗です。ユニットバスルームパネルを中心に事業を展開し、全国有数の生産量を誇っています。近年、労働力不足といった課題に直面する中、同社は組織構造を見直し、「全員参加型経営」に挑戦することを決意しました。特に、デジタルツールを活用した新しい風土づくりが求められる時代に、Uniposというピアボーナス制度を導入し、驚くべき成果を挙げています。
Unipos導入の背景
コトヒラ工業がこの転換を果たそうとした起点は、2020年に行われた社長交代です。新しい方針として「全員で会社を良くしていく経営」を掲げたものの、古い慣習が根強く残る環境では容易に実現できるものではありません。特に、部門間の壁や旧来のマインドが、組織全体の変革を妨げる要因となっていました。
そこで、経営陣は「ハード面の制度改革」に加え、「ソフト面の風土改革」として、WebサービスのUniposを導入することを決めました。
4つの導入効果
1.
高い閲覧率の維持
スマホ利用が制限された製造現場においても、休憩時間や隙間時間を利用して自発的にUniposを閲覧する習慣が根付き、導入から1年で閲覧率が8割を優に超える結果となりました。
2.
部署を越えたコミュニケーションの活性化
かつて各部署間の接点が乏しかった状況は、Uniposの導入により顕著に改善されました。普段顔を合わせることのなかった他部署の活動が可視化され、互いの貢献を理解することが可能になりました。
3.
管理職の行動変容
従来「褒めるのが苦手」とされていた管理職たちが、Uniposを通じて部下の良い点を見つける視点を身に付け、マネジメントスキルが向上しています。この変化により、チームの雰囲気も明るくなり、社員同士の信頼関係が強化されました。
4.
行動指針の定着
新たに策定された行動指針が、Uniposを通じて現場に浸透しています。評価基準に応じた称賛メッセージを送ることで、社員一人ひとりが意識しやすくなり、行動が変容しました。
波及効果と今後の展望
Uniposを通じたデジタル上の感謝や称賛の可視化は、リアルな人間関係にも良い影響を与えています。特に、他部門とのコミュニケーションのハードルが下がり、風通しの良い職場環境を構築する基盤が整いました。また、成功事例が他部門にも広がりを見せ、生産性向上の効果も期待できる状況です。
これからは、称賛文化をさらに根付かせ、社員同士のポジティブな関係性を構築し、新しい商品アイデアの創出へとつなげていくことが目標とされています。
おわりに
コトヒラ工業の事例からは、組織改革には明確なビジョンとともに、ツールの力を活かしたデジタル化が重要であることが分かります。今後の状況において、各企業も同様のアプローチをしていくことで、新しい時代の要請に応じた成長を遂げることが求められるでしょう。