三洋貿易、Twist Bioscienceと新型コロナ検査用製品の供給契約を締結

三洋貿易株式会社が、アメリカのバイオテクノロジー企業であるTwist Bioscience社と販売代理店契約を締結しました。この契約により、三洋貿易はTwistが製造する新型コロナウイルス検出用のポジティブコントロールを日本市場に迅速に供給することが可能になります。

Twist Bioscienceは、2013年に設立された企業で、シリコンを活用した合成DNAの製造を先駆けて行っています。彼らの革新的な技術は、低コストで工業的規模のDNA合成を実現し、ライフサイエンスやゲノミクスの分野において高品質な製品を提供しています。今回の契約において、三洋貿易は主に新型コロナウイルスの検査・診断法の研究に必要な合成RNAポジティブコントロールを扱うことになります。

このポジティブコントロールは、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）の検出をサポートするためのもので、遺伝子合成技術により99.9％以上のウイルスゲノムに対応する合成RNAが提供されます。新たな変異株が出現する中、この技術はそれに対抗するための信頼性の高い手段として注目されています。例えば、デルタ変異株用のポジティブコントロールは、今年の6月14日から利用可能となる予定です。

このような取り組みを通じて、三洋貿易はライフサイエンス分野での研究・開発を支援することに貢献し、新型コロナウイルスの検出技術の向上にも寄与する姿勢を示しています。新型コロナウイルスの影響が続くなか、迅速で安全な検査が求められている中、このポジティブコントロールは非常に重要な役割を果たすことが期待されています。

Twist Bioscienceの合成RNAは、高い品質と安全性を備えており、次世代シーケンス（NGS）での検証も行われています。これにより、研究者は新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に関する新しい知見を得るための強力なツールを手に入れることができます。新たな変異株に対応した18種類のポジティブコントロールが用意されており、これからの時代において非常に価値のある資源と言えるでしょう。

加えて、三洋貿易は1947年に設立され、長い歴史を持つ総合商社として、国内外で多様な製品の取引を行っています。今後も彼らの「最適解への挑戦」の姿勢が、新型コロナウイルスの克服に向けた研究・開発において貢献することを期待しています。