横浜発の食の循環プロジェクトが始動
横浜市に本拠を置く株式会社ネオ・エモーションが、未利用魚の活用や人材育成を通じた新たな飲食モデル「食の循環プロジェクト」をスタートしました。このプロジェクトは、1970年代から徐々に進行している“魚離れ”問題に対抗するもので、「魚に関することならすべてやりたい」という企業の理念に基づいています。
魚離れの現状とその影響
近年、日本において若年層を中心とした魚離れが顕著になっています。農林水産省によると、1960年代の国民一人当たりの年間魚介類消費量は約40kgでしたが、2023年には約22kgにまで減少しています。この間に肉類の消費量は増加し、2011年にはついに魚の消費が肉に遅れをとりました。また、水産庁の調査によれば、20〜30代の週1回以上魚を食べる人の割合は40%未満とされ、魚を敬遠する理由として調理の手間などが挙げられています。
こうした背景から、ネオ・エモーションは魚の魅力をもっと身近に感じられる場を提供する新業態店舗「まぐろ問屋 二代目マル城 横浜平沼店」のオープンを決定しました。
新業態「まぐろ問屋 二代目マル城」 について
この新店舗は、2025年11月24日に横浜にオープン予定です。焼き魚と日本酒を主軸にした大衆酒場として、環境に配慮しつつ未利用魚を活用する独自のスタイルを掲げています。店内は高品質な魚と地酒が楽しめる空間として設計され、訪れる人々に非日常を提供します。約70種の日本酒が並び、温もりのある内装の中でリラックスして食事を楽しむことができます。
主な特徴とその魅力
「まぐろ問屋 二代目マル城」の特徴には以下の点が挙げられます:
1.
鮮度抜群の直送魚: 神奈川・千葉・静岡の市場から直接仕入れることで、常に新鮮な素材を提供。
2.
未利用魚の積極的活用: 規格外や未利用魚を中心に取り扱い、資源の循環に寄与。
3.
日本酒と焼き魚のペアリング: 地酒とのバランスを考えた料理を提案。
4.
持続可能な環境配慮: 30kg未満のまぐろを扱わず、独自の「90日職人育成プログラム」で次世代の職人を育てる。
この新たな店舗は、魚という素材の力を最大限に引き出し、魚から料理へと続くストーリーを通じて食の楽しさを伝えることを目指しています。ネオ・エモーションは新しい形の大衆居酒屋を提供し、地域に根差した飲食文化を創り出すことで、魚離れを食い止める活動を続けています。
ネオ・エモーションの企業概要
株式会社ネオ・エモーションは1996年に設立され、横浜市を中心に多様な飲食業態を展開しています。特に回転寿司の分野で確かな地位を築いており、鰻の直売や鮮魚の取り扱いも行っています。新たにオープンする「まぐろ問屋 二代目マル城 横浜平沼店」の取り組みは、企業の成長のみならず、地域の水産資源の持続可能な活用に貢献することを目指しています。
最後に、私たちが日常的に魚を享受できるよう、ネオ・エモーションは引き続き努力し、市場のニーズに応える独自の飲食体験を提供していくことでしょう。