カクヤスとオプティマインド、効果的な配送モデルを構築へ
株式会社カクヤスは、ラストワンマイル配送に特化したルート最適化サービスを展開する株式会社オプティマインドとの新たなパートナーシップを発表しました。このプロジェクトは2025年6月の配送現場への導入を目指しており、配送員の負担軽減を目的としています。
カクヤスでは「いつでも」「どこへでも」「どれだけでも」という独自の配達網を駆使し、家庭向けや飲食店向けの迅速な配送サービスを提供しています。新型コロナウイルスの影響で、巣ごもり需要が高まった結果、家庭向けの販売が増加。これに伴い、配送件数も急増しています。そのため、200ヶ所以上の倉庫や店舗を拠点とした効率的な配送が大きな課題となっています。
このプロジェクトでは、オプティマインドが開発した自動配車を実現する最適化アルゴリズムを使用し、複雑なN対Nの配送を効率的に行うことを目指します。具体的には、配送拠点、顧客の位置、在庫状況、配送キャパシティ、配送時間など、数多くの要素を考慮し、最適なルートを導き出します。この過程でのルート選定は、これまで配送員の経験に依存していたため可視化が難しい部分がありました。
2024年6月から、カクヤスのデジタルイノベーションセンターが主導する形で、オプティマインドとのシミュレーションを行いました。このシミュレーションでは、店舗の場所、ドライバーの数、納品時間など、多様な条件を基に、最適化アルゴリズムによる配送能力の診断が行われています。結果として、最適な配送ルートが提示され、配送員の経験年数に左右されることなく、高度な効率化が期待されます。
カクヤスの取締役、飯沼勇生氏は「このプロジェクトはN対Nの配送を行う上で非常に重要です。オプティマインドの支援により、データアナリストが収集した情報をもとに新たな配送モデルを構築することができます」とコメントしています。また、最適な配送ルートの自動化によって、配送員の負担を軽減し、業務の透明性を確保しつつ、最終的には非属人化を目指していくとのことです。
カクヤスは、創業100年以上の歴史を持つ老舗酒屋グループで、東京23区を中心に展開しています。家庭向けと飲食店向けに、様々な飲料や食品、日用品を提供し、一部地域では即日配送も行っています。さらなる効率化を図ることで、消費者にとっても利便性の高いサービスの提供を実現していこうとしています。
一方、株式会社オプティマインドは2015年に設立され、ラストワンマイル配送におけるルート最適化サービスを提供しています。今後も両社の協力による新たな業務モデルの創造に期待が寄せられています。