ユニ・チャーム株式会社、TICAD9での活動
ユニ・チャーム株式会社は、2025年8月に横浜で開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)の「官民ビジネス対話」に参加しました。取締役専務兼CMOである高久堅二がパネリストとして招かれ、アフリカ市場におけるビジネス戦略と社会的課題についての議論を行いました。
TICAD9とは
TICAD(Tokyo International Conference on African Development)は1993年から開催されている国際会議で、アフリカの発展をテーマにしています。日本政府と国際機関、民間企業、市民社会が参加するオープンなプラットフォームであり、官民連携による持続可能な発展を目指しています。
官民ビジネス対話の概要
TICAD9の一環として行われた「官民ビジネス対話」は、アフリカと日本企業の協力を促進することを目的とした重要な場です。このパネルディスカッションは、以下の主要なテーマに基づいて行われました。
- - テーマ:「域内連結性・地域統合促進と域内外との連結性強化」
- - 日時:2025年8月21日
- - 登壇者:
- モデレーター:渋澤健氏(経済同友会中東・アフリカ委員会委員長)
- パネリスト:ウィリアム・ルト大統領(ケニア共和国)、高久堅二(ユニ・チャーム)、レマ・ヤデチャ氏(エチオピア航空)、石黒憲彦氏(JETRO理事長)、カス・コーバディア氏(B20シェルパ)
高久堅二の発言内容
高久堅二は、アフリカにおける社会課題の解決と企業の成長を両立することがいかに重要かを訴えました。そのために、以下の3つの課題を提起しました。
1.
域内関税の整備の必要性
アフリカの市場で安定したビジネスを行うためには、各国間の事業展開が欠かせませんが、現在の関税制度は効率的な運営を妨げています。これにより、生活者のニーズに迅速に応じた商品提供が困難です。
2.
制度の統一
アフリカ各国で異なる通関手続きや税制は、企業活動に多くの障壁を生んでいます。これを統一することで市場アクセスが拡大し、持続可能な成長が可能になります。
3.
衛生と教育活動への支援
生理用品や紙おむつの普及には、現地事情への理解が重要です。ユニ・チャームは単なる商品提供だけでなく、教育や啓発活動にも取り組んでおり、官民一体での取り組みが必要です。
ユニ・チャームの視点
アフリカを魅力的な市場と位置付け、同社のミッション「共生社会の実現」を具体化する場だと考えています。また、高久は企業価値の向上と地域社会との関係を深めることを強調しました。
今後の展望
ユニ・チャームは、アフリカを重点市場として、現地企業との協力を深めながら持続可能な発展に貢献する方針です。2025年には新たに合弁会社を設立し、ケニア及び東アフリカ地域での製品供給を強化することを目指しています。これにより、地域に密着した商品やサービスの提供がさらに進むことでしょう。
詳細な活動については、
TICAD9公式サイトをご覧ください。