整備士育成プログラム
2025-07-11 15:20:08

自動車整備士不足を解消する新たな教育プログラム誕生

自動車整備士不足を解消する新たな教育プログラム誕生



2025年7月4日、東京都千代田区に本部を置く在日ドイツ商工会議所と群馬県太田市の太田自動車大学校は、 自動車整備士育成プログラムに関する連携協定を締結しました。このプログラムは、日本国内において深刻化する自動車整備士不足に対する解決策として、ドイツの職業訓練制度「デュアルシステム」を取り入れたものです。日本は、自動車産業が盛んな国でありながら、近年、現場での即戦力となる整備士が不足しています。そのため、質の高い整備士を育成することが急務となっています。

このプログラムの仕組みは、協力企業での実地研修と、教育機関での理論教育を併せて行う「デュアルシステム」に根ざしています。訓練生は、ビー・エム・ダブリューや三菱ふそうトラック・バスといったドイツ系の自動車メーカーやインポーターと雇用契約を結び、実地研修を受けながら理論教育も受け、3年の間に修了資格を得ることを目指します。

さらに、このプログラムでは、協力企業が全額の学費を負担し、給与を得ながら訓練に励むことができるため、経済的な理由で進学を諦めてしまった若者や、キャリアチェンジを望む社会人にも参加のチャンスが広がります。プログラムの受講を通じて、多くの人材が自動車業界に参入できる道が開かれるのです。

当初、このプログラムは東京にあるNPO法人メカニックカレッジと兵庫県神戸市にある阪神自動車航空鉄道専門学校の二つの教育機関で開始されましたが、太田自動車大学校の参加により、全国で3つの教育機関が訓練生を受け入れる体制が整いました。特に、同校ではオンライン授業を導入し、全国初のハイブリッド型訓練体制を構築しています。これにより、群馬県太田市を拠点にしつつ、全国各地から訓練生を受け入れる新たな枠組みが完成しました。

在日ドイツ商工会議所は今後も、このプログラムを継続して推進し、日本における職業教育の選択肢を広げ、産業界の人材基盤を強化するための貢献をしていく考えです。この取り組みは、自動車整備業界のみならず、日本の経済全体が抱える重要な課題の解決に向けた一歩とも言えます。

在日ドイツ商工会議所について



在日ドイツ商工会議所(AHK Japan)は、93か国に150拠点を有する在外ドイツ商工会議所の一部であり、日本国内において日独間の経済関係強化と人材育成に注力しています。1962年に東京で設立され、現在では約470社の会員企業を有する日本最大の日独ネットワークとして、日本経済や企業に様々なサービスと支援を提供しています。これまでの取り組みは、日独間のエネルギーパートナーシップから未来技術の研究まで多岐にわたります。今後、日本における職業教育の発展にも大きく寄与することでしょう。


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会社情報

会社名
在日ドイツ商工会議所
住所
東京都千代田区三番町2-4三番町KSビル5F
電話番号
03-5276-9811

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