リポート:遺伝性乳がん卵巣がん啓発イベント「118の想い 118の書」
11月7日、東京・丸ビルにて「遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)を考える日」の前日となる特別なイベントが開催されました。主催したのは、ミリアド・ジェネティクス株式会社。これに協力したNPO法人クラヴィスアルクスはHBOCに取り組む当事者たちの思いを形にする活動を行っています。
イベントのメインプログラムとして、書家の真澪さんによる書道パフォーマンスと、HBOCの当事者でもあるパラレルシンガーの七海うららさんのラジオ番組の公開収録が行われました。この日は、116人以上の方々から寄せられたHBOCに関する「118の想い」を、その想いを込めた書として展示する機会でもありました。
書道パフォーマンスの感動的瞬間
当日、展示されていた117の作品とともに、真澪さんは118番目の作品をステージで披露しました。この書は、七海さんが選んだ「輝(かがやく)」という言葉をモチーフにしたもので、彼女自身の体験から生まれた深い思いを含んでいます。七海さんは、乳がんを経験したことからHBOCへの認知度向上が大切だと訴え、この言葉には「未来がもっと輝くように」という願いが込められています。
イベントの終わりに、観客からの温かい拍手が真澪さんのパフォーマンスに寄せられ、七海さんも「心を震わせる感動だった」と述べました。二人は共に、HBOCに対する理解促進の必要性を訴え、今後も支援を続けることを誓いました。
HBOCとは何か
遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)は、高リスクの遺伝的要因を有する人々に影響を与える病です。この病は、乳がんと卵巣がんのリスクを高めるため、早期の検査と対応が大変重要です。医療機関での遺伝子検査を受けられるため、専門の医師や遺伝カウンセラーによる適切なサポートが必要です。
参加し、感じることの大切さ
七海さんは、イベントを通じて「家族とともにHBOCについて考える機会を持つことが大切」と強調しています。また、HBOCの啓発活動が少しでも関心を喚起するきっかけとなることを願っています。
この活動は「正しく知りたい!遺伝性乳がん卵巣がん」情報サイトでも詳細が紹介されています。参加者や関心のある方々には、多くの体験や思いを共に分かち合うことが呼びかけられています。
書家とアーティストの活動
真澪さんは7歳から書道を学び、賞を数多く受賞してきました。世界中でパフォーマンスを行い、HBOC啓発活動に積極的に取り組んでいます。対して、七海さんは音楽の道を歩みつつ、HBOCに対する理解を深めるために様々なメディアで活動しています。彼女の歌声で、HBOCの認知向上に寄与しています。
このイベントは、多くの参加者に感動をもたらし、HBOCの理解を深める素晴らしい機会となりました。未来に向けて、期待されるさらなる活動にも目が離せません。