白鶴錦の魅力と蔵元の集いが織りなす日本酒の未来

2024年9月13日、白鶴酒造株式会社が主催する「白鶴錦蔵元の集い」がオンラインで開催されました。このイベントは、白鶴酒造が開発した酒米「白鶴錦」に焦点を当て、全国の酒蔵が集まって意見交換や情報共有を行うものです。白鶴錦はその高い品質と独特の風味で知られ、現在は全国13の酒蔵で利用されています。

この日、参加した蔵元たちはそれぞれの近況や2024年の白鶴錦の栽培状況、そして2023年度の醸造結果について報告しました。特に注目されたのは、すでに個性が際立ち始めている白鶴錦の特性です。多くの蔵が「山田錦と比較しない」との意見を寄せ、その個性を強調しました。

蔵元たちのコメントに『大粒で粒ぞろいが良い』と賛同する声が上がる一方で、一部の蔵では「例年より溶けにくい」との意見もあり、年ごとの変動が見受けられました。洗米や吸水の過程でも、好調な結果を得た蔵と割れが多い蔵があったなど、参加者の間で意見が交わされました。

また、麹の状態も全体的に良好で、発酵も順調な様子が伺えましたが、一部の蔵では後半に発酵が停滞したとの報告もありました。これらの情報提供を通じて、白鶴錦の品質向上に向けた協力の意思も再確認された形です。

2024年の栽培状況についても報告があり、7月下旬から8月上旬の乾燥期を乗り越え、時折の降雨で順調に育成が進んでいるとのこと。JA兵庫西や地元農家との連携によって、更なる品質向上を目指しています。

白鶴酒造が1995年に交配育種を始めた白鶴錦は、2007年には品種登録を受け、現在では高級酒に欠かせない酒米として広く利用されています。また、東京にある東京支社の屋上に設けられた白鶴銀座天空農園でも契約栽培が行われ、国内外に向けて情報を発信しています。2015年に設立した農業法人「白鶴ファーム」による自社栽培も進行中で、白鶴錦の知名度と価値向上に貢献しています。

一般のお客様からの問い合わせには、白鶴酒造のカスタマーサポートが対応しており、今後も多くの人々に美味しい日本酒を楽しんでもらうために努力しています。白鶴錦の味わいはこれからも進化し、多くの酒 loversに愛され続けることでしょう。