かんぽ生命とアセットマネジメントOneの新たなインパクトファンドの創設

新たなインパクトファンドの誕生

株式会社かんぽ生命保険とアセットマネジメントOne株式会社は、国内上場企業の中小型株を対象とする新たなインパクトファンド「AMOne国内中小型株式インパクト戦略ファンド」を新たに設立し、その運用を開始しました。このファンドは、社会や環境に関する課題の解決に挑む中小型上場企業に投資しつつ、投資リターンの向上と社会課題への貢献を目指すものです。

ファンドの狙いと特徴

新設されたファンドは、持続可能な成長が中長期的に期待される約30～50社の中小型上場株式に投資することを計画しています。このファンドでの投資対象企業は、社会的および環境的な課題の解決に寄与する事業を展開し、地域社会の発展や環境保護への貢献といったテーマに基づいて選定されます。アセットオーナーであるかんぽ生命が持つサステナブル投資に対する姿勢に非常にマッチした仕組みとなっています。

このようなファンドは、特に新興企業でも時価総額が小さいため、大規模な機関投資家からの支援を受けにくい状況にあります。そのため、本ファンドでは、経験豊富なファンドマネージャーと、インパクト評価に精通したアナリストが連携し、資金提供と企業との対話を通じて新興企業の成長を豊かにすることを目指しています。

アセットマネジメントOneの役割

アセットマネジメントOneは「投資の力で未来をはぐくむ」を掲げ、エンゲージメント活動に力を注いでいます。これまでにもエンゲージメント強化型のパッシブファンドや、日本全体のカーボンニュートラル戦略など、独特の対話力を活用した投資商品を数多く展開してきました。このインパクトファンドの運用を担うファンドマネージャーは、過去5年間連続してR&Iファンド大賞を受賞しており、中小型株式運用に高い専門性を持っています。

かんぽ生命のサステナブル投資の取り組み

かんぽ生命は長年にわたり、サステナブル投資に取り組んできました。特に2022年以降は、インパクト志向の投資を拡大するための「インパクト'K'プロジェクト」の推進や、大学発のスタートアップ企業への投資等、アセットオーナーとしてこの分野を牽引してきました。こうした一連の活動を通じて、国内におけるインパクト投資の新たな市場機会を創出し、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。

未来に向けた成長への期待

今後、かんぽ生命とアセットマネジメントOneは、このインパクトファンドを通じて日本の新興企業の成長を後押しし、持続可能な未来を共に築いていく方針です。社会・環境問題に対する意識が高まる中、このファンドがどのような成果を上げていくかが注目されます。国内の中小型株式市場に新たな風を吹き込む取り組みとして、インパクト投資の動向はますます興味深いものとなるでしょう。