ロッテのBCP強化プロジェクトが注目を集める
ロッテが立ち上げた「対面参加型」のBCP(事業継続計画)強化プロジェクトが、注目を浴びています。このプロジェクトは、ニュートン・コンサルティング株式会社のサポートを受け、2025年に向けて進行中です。
BCPとは、非常時における行動計画を示すもので、企業が事業を継続するための重要な戦略です。ロッテはこれまで約70年の歴史を持つ総合菓子メーカーで、多様なお菓子やアイスクリームを製造・販売しています。そのため、製品事故防止や初動対応といった危機管理は、長年彼らの重要な取り組みでした。特に、東日本大震災以降は、地震を中心としたBCPの策定に注力してきました。
BCPの転換と新たな取り組み
この度、ロッテは地震対応中心のBCPをオールハザード型に転換することを決定しました。この変更は、全国に存在する5つの工場を含む様々な事業部門において、より包括的な体制を構築しようという意図があります。特に、当プロジェクトの目標は、実効力のあるBCM(Business Continuity Management)を設定することです。この取り組みでは、4年間にわたって多角的なアプローチが取られ、リスクの可能性に対応するための基盤が整えられています。
対面での訓練がもたらすメリット
このプロジェクトで特に強調されているのが、「対面必須」の議論と訓練です。1年目では、経営層を対象にしたワークショップや社長へのインタビューを通じてBCP基本方針を策定し、その後、復旧目標についても合意を形成しました。続く2年目から4年目には、各工場や本社部門で実際の事業継続演習と初動対応訓練が行われました。
この取り組みの特徴は、オンラインでの訓練ではなく、必ず現場で行うということです。対面にすることで、参加者同士の活発な議論が促進され、実効性のある体制がより強化される狙いがあります。実際に現場での訓練を実施することで、各メンバーの「当事者精神」が醸成され、事業継続に対する意識が高まったとのことです。
プロジェクトの今後の展望
このプロジェクトの成功を受けて、ロッテは国内の関連会社や、海外に存在する工場にもそのスコープを広げていく計画です。BCM/BCP改善・再構築支援サービスにより、現状の分析から構築、教育、訓練までをトータルでサポートする体制が整えられています。これにより、企業の事業継続能力が向上し、より強固な危機管理体制が実現されることが期待されています。
さらに、参考として、以下のリンクからより詳しい導入事例を確認することができます。
ロッテの導入事例詳細
このような取り組みを通じて、ロッテは事業継続の重要性を改めて認識し、業界をリードし続ける存在であり続けています。BCPを通じて、今後の課題解決や新たな挑戦に立ち向かう姿勢が今後の企業の在り方を示しています。