飲料サーバーと連携する新型POSシステム「Payta」
1. 「Payta」はどのようなシステムか?
「Payta」は、宿泊施設や飲食店、イベント会場など、さまざまなシーンで活用できるクラウドベースのPOSレジシステムです。注目すべきは、飲料サーバーなどの外部機器と接続可能であり、タブレット端末を通じて商品の提供をオンラインで制御できる点です。利用者は、入店時に発行されたNFCカードをタブレットにタッチするだけで、簡単に商品の注文ができます。支払いは、退店時に利用した分をまとめて精算することが可能です。さらに、NFCカードには事前に購入可能な数量を登録することもできるデポジット機能も搭載しています。
2. サービス開始の背景
このプロジェクトは、コロナ禍で京都の旅館から「ワインの非対面式販売を導入したい」という要望を受けて始まりました。最初はコイン式ワインサーバーの導入を考えていましたが、より現代的で顧客体験を高めるために、NFCカードを使った注文とチェックアウト時の精算システムを開発しました。実際に旅館での実証実験を行い、他の宿泊施設からも興味を持たれたことから、大手ホテルチェーンへの導入へとつながりました。この経験を基に、正式版が2025年1月20日よりリリースされる運びとなったのです。
3. 主な機能
「Payta」の魅力は、その豊富な機能にあります。以下にその主な機能を紹介します。
商品の管理
商品情報を簡単に登録可能で、商品名、画像、価格、在庫数の管理を行えます。また、商品の登録は「メニュー」「カテゴリー」「商品」の3段階に分けられており、必要に応じて切り替えることができます。
NFCの管理
NFC-A(MIFARE)規格対応のNFCタグを登録可能で、カード型やシール型を使用できます。宿泊施設では、客室の鍵に貼付し、チェックアウト時にまとめて精算することが便利に。
商品の注文
タブレット端末上に表示されるパネル形式で、登録した商品から簡単に選んで注文できます。NFCカードをタッチするだけで手続きが完了し、その後、外部機器で商品の提供が開始されます。このシステムは自動でABC分析を行い、現場のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
売上分析
過去の注文情報を簡単にフィルタリング可能で、CSVやPDF形式にエクスポートできます。指定した集計期間での売上分析機能を搭載しており、商品選定に役立ちます。
外部機器との連携
飲料サーバーなどの外部機器を制御するための専用モジュールも開発されており、効率的な商品の提供が実現できます。
外部PMSとの連携
Paytaでの注文情報はAPIを通じて外部のPMSに送信可能で、チェックアウト時に宿泊料金とともに一括精算が可能です。
4. 今後の展望
今後は客室に設置されたタブレットを活用し、ルームサービスの注文や館内施設の予約機能も提供予定です。これにより、より多様なニーズに応えるサービスの傾向が期待されます。
5. 会社概要
株式会社コードベースは、東京都品川区に本社を置き、2017年10月に設立されました。事業内容にはシステムの受託開発やクラウドサービスの提供があります。企業理念として、社会課題の解決に向けた管理業務の効率化とデジタル化に取り組んでいます。
「Payta」は、多様なシーンでの活用が期待される新たな技術の宝庫です。今後の動向に注目が集まります。