PFAS測定キット導入
2025-09-29 15:25:30

PFAS濃度測定用モバイル分析キットの導入がもたらす水質改善の未来

栗田工業とFREDsenseによるPFAS測定技術の革新



株式会社クリタ(栗田工業)は、カナダのFREDsense Technologies Corp.と手を組み、PFAS濃度測定用のモバイル分析キット「FRED-PFAS™」を水処理装置に実装する取り組みを進めています。この技術革新は、現場での迅速な水質管理が可能になることから、特に工場や業界での需要が高まることが期待されています。

PFASとは何か?



PFAS(パーフルオロアルキル物質)は、人工的な有機フッ素化合物の総称であり、水や油をはじく特性、高い耐薬品性・耐熱性から、多種多様な製品に用いられています。しかし、近年これらの化合物の中には、がんのリスクや成長への悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、特にPFOAおよびPFOSと呼ばれる物質は、欧米において水質基準 や製造規制が厳格化されるなど、高い関心が寄せられています。日本国内でも、2026年度からはこれらの物質に対する水道水の基準化と定期的な検査が義務化される予定です。

PFAS濃度測定のニーズの高まり



PFASの影響が懸念される中、工場での用水や排水のモニタリングが重要視され、現場での迅速な濃度測定ニーズが急増しています。クリタグループは、PFASに対応することを水と環境における重要な社会問題と位置づけ、幅広い情報収集と分析を通じて課題解決に取り組んでいます。

FRED-PFAS™の特徴



FREDsenseとの協業により、クリタグループでは「FRED-PFAS™」を用いたPFAS濃度の測定を実施。実際の排水サンプルを使って分析を行った結果、高い精度でPFAS濃度を測定することに成功しました。従来のサンプル輸送や前処理では2~3週間かかる分析期間を、今回のキットを用いることで数時間に短縮できることを確認しました。

未来に向けた取り組み



今後、栗田工業はFREDsenseとの協力を深め、得られたデータと知識を基に、「FRED-PFAS™」をクリタグループの水処理装置に導入し、市場への普及を図っていく方針です。同社は創立以来、持続可能な社会を目指し、水に関する技術やサービスの革新に取り組み続けています。

この新しい測定技術は、PFASに対する規制が進む中で、工場や企業の水質管理を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。今後の展開が非常に楽しみです。

FRED-PFAS™

(左:PFAS濃度測定用モバイル分析キット本体、右:本キットを用いた当社社員による分析作業の様子)


画像1

会社情報

会社名
栗田工業株式会社
住所
東京都中野区中野4丁目10番1号 中野セントラルパークイースト
電話番号
03-6743-5000

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。