男女の購買行動に迫る最新レポート
調査概要
株式会社ハー・ストーリィが、17年間にわたる「男女購買行動診断」の最新分析結果を公表しました。これは、2008年から2025年まで続く調査で、67,593名を対象にしたデータが集められています。その中で明らかになったのは、男女それぞれの購入プロセスや意思決定スタイルには顕著な違いが存在するということ。
購買行動の3つのタイプ
この調査では購買行動を3つの大きなタイプに分類しています。
1.
戦略型 -
男性の51.0%がこのタイプに分類され、スペックや機能を重視し、論理的に選ぶ。
2.
調和型 - 使う場面や気分を意識し、論理と感覚のバランスを意識して選ぶ。
3.
平穏型 -
女性の63.5%がこのタイプに該当し、感情や体験を重視し、楽しみながら買物をする傾向がある。
男女の購買プロセスの違い
今回の分析で特に注目されたのは、男女の購買プロセスの違いです。男性は自宅で詳細に情報を収集し、スペック優位性を基に商品を選びがちです。一方で女性は、使用シーンやその際の感情を重視し、気持ち良かった体験を元に購入を決定します。これにより、同じ商品や販促方法でも、異なった反応を引き起こす可能性が高いことが示されています。
社会変化が購買行動に影響
分析では、女性の購買行動はコロナ禍や物価上昇といった社会情勢に柔軟に対応して変化する一方、男性は育児や家事への参加が影響を与え、「調和型」がわずかに増加していることが判明しています。
男女の購買スイッチ
さらに、男性の購買スイッチは機能性と合理性にあり、女性は感情や体験に重きを置いていることがデータから浮かび上がりました。特に女性は、社会の変化に敏感に反応しやすいことがその行動を柔軟にしています。
6つの選択価値基準
女性の購買決定には「基本的価値」や「便宜的価値」だけでなく、「感情価値」や「共感的価値」も強く影響します。これにより、消費者が「何を買うか」だけでなく「どんな気持ちで買いたいか」が重要な決定要因となることが強調されます。
マーケティングの方向性
企業が効果的なマーケティングを行うためには、男女の購買意思決定プロセスを理解し、男性にはスペックや効率性を、女性には体験や感情を重視したプロモーションを行うことが求められます。
このように、男女の購買行動における理解を深めることは、企業の販売戦略や商品開発において重要な要素となります。今後のマーケティング施策には、この最新データが大きな影響を与えることでしょう。最新の分析結果は、女性インサイトレポート『HERSTORY REVIEW』でも詳しく紹介されていますので、ぜひご覧ください。