ビィ・フォアードと商船三井の脱炭素化への挑戦
近年、環境問題が重要視される中で、株式会社ビィ・フォアードと海運大手の株式会社商船三井が手を組み、革新的な海上輸送の形態を模索しています。この提携により、アフリカ向けの中古車輸送において、LNG燃料船を活用し、脱炭素化を進めることが発表されました。契約期間は2025年4月から始まり、5年間にわたって適用されます。
Book and Claimサービスとは?
商船三井が提供する「Book and Claim」サービスは、自動車船運航において、LNG(液化天然ガス)やバイオマス燃料などの低炭素燃料を使用することで生じる温室効果ガス(GHG)の削減価値を、輸送を依頼した顧客に証書として提供できるというものです。これにより、顧客は自社のGHG排出削減分としてこの削減価値をカウントできます。具体的には、LNG燃料船による輸送で削減できたGHG排出量を記録し、その情報を顧客に提供する仕組みです。
この方法論は、日本の海運業界での革新を象徴しており、一般社団法人日本海事協会(ClassNK)が初めてこの手法を認証した事例となります。環境への影響を低減するための新たな手法として、業界全体に広がる可能性を秘めています。
業界のリーダーが集結
商船三井の執行役員安部規雄氏は、「このようなGHG排出削減への取り組みを、中古車輸出ECサイト最大手としてのビィ・フォアードと共に始めることができ、大変嬉しく思います」と述べています。彼は、アフリカ向けの海上輸送における脱炭素化の重要性を強調し、その取り組みが今後の業界のスタンダードになることを期待しています。
一方、ビィ・フォアードの代表取締役山川博功氏も、「年間約50,000台の中古車をアフリカのタンザニアに輸送するにあたり、持続可能な環境問題への取り組みが急務であり、商船三井との提携を心より嬉しく思います」とコメント。環境問題への真摯な姿勢とともに、業界のリーダーとしての貢献を果たす意気込みを強調しました。
脱炭素化は未来への道
今回の提携により、アフリカ向けの中古車輸送において温室効果ガスの削減が進み、経済成長と環境配慮の両立を目指す動きが加速します。商船三井はLNG燃料自動車船「CERULEAN ACE」を用い、この新しいサービスを展開していく予定です。
今後、ビィ・フォアードと商船三井の取り組みが、他の業界にも広がり、環境への意識がさらに高まることが期待されます。脱炭素化はもはや選択肢ではなく、未来への責任であることを認識し、これからも進化し続けるビィ・フォアードの取り組みに注目が集まります。