栗林商船、新型舵「ゲートラダー」の普及に向けた合弁会社設立
日本の海事業界に新たな革新がもたらされています。栗林商船株式会社は、日鮮海運、第一中央汽船、かもめプロペラの3社と共同で、脱炭素技術を支える新型舵「ゲートラダー」に関する合弁会社を設立しました。この新会社は2025年4月に業務を開始し、設計基本契約も国内の大手造船会社と締結しています。
ゲートラダーの特長と威力
「ゲートラダー」は故栗林定友氏が発明した省エネ技術であり、特許を共同保有する栗林商船グループやかもめプロペラなどによって開発されました。この舵は、プロペラの両側に装備され、抵抗を大幅に削減する特性を持っています。また、非対称の翼断面による推力が生まれることで、燃費の向上と推進性能の強化が実現可能となります。
ゲートラダーはこれまでに、コンテナ船やタンカー、貨物船など、幅広い船種に搭載されており、国内外で20隻以上の受注を重ねています。近年では中型船だけでなく、大型船への導入が急増中であり、その需要は高まっています。
新会社の設立背景と役割
新たに設立される合弁会社は、船尾形状などの基本設計を船主や造船所と協議し、最適な設計を提案することが重要な役割となります。技術の普及には、しっかりとした基盤が必要であり、新会社はその業務を担うことで、ゲートラダーの全世界的な普及を加速させることが期待されています。
新会社は、栗林商船の代表取締役社長である栗林宏𠮷氏がそのトップで、各出資者の専門知識を活かして、設計業務を迅速かつ効果的に進めていく方針です。
持続可能な未来を目指して
この新会社は、社会における持続可能な未来を実現することを目指しています。脱炭素技術の需要は急速に高まっている中、基本設計や製造体制の強化が進められています。正常な稼働を実現するため、約60隻でのゲートラダーの実装に向けた基本設計業務も着々と進行中です。
株式会社概要とコンタクト
新会社の名称は「ゲートラダーデザインセンター株式会社」で、東京都千代田区に本店を構えています。業務内容としては、ゲートラダーの基本設計やそれに関する設計支援業務を主に行い、さまざまな船舶のニーズに応じた提案を行う予定です。
栗林商船は1894年に創業し、内航定期船事業を中心に発展してきた企業で、今後も地域とともに持続可能な新たな海運の形を追求していくことでしょう。詳しいお問い合わせは、ゲートラダーデザイン開発センターにお問い合わせください。
連絡先: 田中 (
[email protected])
または笹川 (
[email protected]) までご連絡ください。
以上、栗林商船の挑戦と期待に満ちた未来についてお届けしました。