ゼニスの新境地を切り拓くカーボン製クロノグラフ
ゼニスはウォッチメディア「Revolution」との協業によって、「クロノマスター リバイバル A3818」の最新作を発表しました。このコラボシリーズは、2020年と2022年にそれぞれスチールモデルとチタンモデルをリリースし、ブランドの象徴ともいえるA3818を基にした革新的なモデルを展開しています。
今回の新作は「カバーガール」とも称されるA3818の特徴を受け継ぎつつ、カーボンコンポジットケースを採用したことで、さらなる軽量性と先進的なデザインを実現しました。従来のスチールモデルが110.6g、チタンモデルが78.3gだったのに対し、新たに登場した「クロノマスター リバイバル A3818 カバーガール カーボン」の重さは驚きの60g。これは、カーボンが持つ優れた強度と軽さを活かした結果です。
A3818の誕生と特長
A3818は1971年に発表された、人気の高いエル・プリメロの中でも特に希少なモデルです。短い生産期間と限られた本数で知られるA3818は、トノー型のA385から派生した特別なリファレンスで、ゲイフレアー社による一体型ブレスレットが魅力とされています。このモデルは、マンフレッド・レスラー氏の著書『ZENITH - Swiss Watch Manufacture Since 1865』の表紙を飾り、「カバーガール」の名でヴィンテージウォッチ愛好家の間で親しまれています。
デザインと機能
新たなカーボン製のケースは、37mmのオリジナルデザインを忠実に再現しつつも、モタンなテクニカル視点から再解釈されています。このモデルには、A3818特有の“シャークトゥース”目盛りやタキメーター、パルスメータースケールが引き続き備わっており、ダイナミックにデザインされたサブダイヤルが印象的なコントラストを生み出します。また、夜光塗料によって視認性も向上しています。
メカニズムとパフォーマンス
裏側にはサファイアガラス製のケースバックが施されており、エル・プリメロ 400 キャリバーの美しい機械的構造を見ることができます。このムーブメントは、1969年に発表された世界初の高振動自動巻クロノグラフとして有名で、5Hz(毎時36,000振動)のスピードで動作します。これにより、1/10秒という精度を確保しており、約50時間のパワーリザーブを誇ります。
限定モデルのバリエーション
「クロノマスター リバイバル A3818 カバーガール カーボン」は、ブラックカーボン文字盤を持つ150本の限定モデルと、わずか10本だけの特別な希少モデルが存在します。前者は、ブラックのカーボン・エフェクトを施したベルクロストラップとカーフレザーのストラップを備え、クイックチェンジ機構によって工具なしで簡単にストラップを変更可能です。一方、10本限定モデルには、ゲイフレアー社のラダーブレスレットを初めてカーボンで復刻した特別なデザインが施されています。
これらの新作は、Revolutionや世界各地のゼニスブティック、正規代理店で販売され、いずれもコレクター心をくすぐる魅力が詰まった逸品です。
コラボレーションの意義
「このコラボレーションを通じて、強度と軽量性を兼ね備えた新たなクロノグラフを発表できることに大変喜びを感じています。これはエル・プリメロの革新性への尊敬を込めたトリビュートです。」と、Revolution Magazineの創刊者ウェイ・コー氏は語ります。また、ゼニスのプロダクトオフィサーであるロマン・マリエッタ氏も、「最先端の技術を駆使し、オリジナルのデザインへの敬意を表しました」と述べています。
ゼニスとRevolutionのコラボレーションによる「クロノマスター リバイバル A3818 カバーガール カーボン」は、現代的なスタイルと伝統的な魅力が融合した、注目すべきウオッチです。