LabBaseの新たな挑戦
株式会社LabBaseは、現役の博士課程学生やポストドクターを対象にしたメンタリングサービスを新たに展開しました。このサービスは、学生が抱えがちなキャリアに関する不安を軽減し、より効果的な研究活動を支援することを目的としています。
メンタリングサービスの概要
「LabBase博士・ポスドク Ph.Dメンターとの1on1面談」は、実績豊富な博士出身のメンターとの個別面談を通じて、研究者のキャリア形成に寄与するプログラムです。参加するメンターは、アカデミアから産業界まで幅広い背景を持ち、学生が必要とする多様なサポートを提供しています。約30名のメンターが在籍し、それぞれ異なる職業経験と専門性を持っています。
現代の博士課程が抱える課題
最近の調査によれば、博士後期課程への進学者数は減少傾向にあります。主な原因には、修了後のキャリアパスが不透明であることや大学内の支援体制が不十分であることが指摘されています。特に、留学や就職、アカデミアへの残留を考える博士学生は、身近に相談できる先輩がいないことから孤立感や不安感を抱えることが増えています。
また、博士課程の学生は奨学金や非常勤講師に依存していることが多く、経済的な不安を感じることも少なくありません。このような背景から、LabBaseは医療分野やテクノロジーにおける教育機関と連携し、実務経験を持つメンターによる支援を通じて、これらの課題解決に取り組んでいます。
LabBaseの取り組み
LabBaseは、「SPRINGプログラム」にも対応しながら、大学や企業と協力して、博士学生が安心して研究できる環境を整えています。このプログラムでは、直接経費と間接経費に分けて研究費が支給され、研究成果と人材育成が同時に推進される仕組みが特徴です。このような制度を最大限に活用し、教育・研修・キャリア支援を強化することを目指しています。
利用者の声
実際にこのメンタリングサービスを利用した博士学生からは、「企業とアカデミア両方の経験者との会話が非常に貴重」「守秘義務が守られているため、相談しづらい悩みも話しやすかった」など多くの好評の声が上がっています。彼らは、先輩メンターの存在が自分のキャリアパスを考える上で重要であることを実感しています。
導入大学からの評価
このメンタリングサービスは宇都宮大学でも導入されており、同大学の副学長である吉澤史昭氏は、「教員とは異なる視点でのキャリア支援が得られるこのプロジェクトは、特に地方の大学院生にとって重要なリソースになる」と賛同の意を示しています。特に地方大学では、博士学生が少ないため、さまざまなキャリア支援が求められているのです。
結論
LabBaseの新しいメンタリングサービスは、現代の博士課程が直面する多くの課題に対する一つの答えと言えるでしょう。これにより、博士学生たちが安心して研究に専念できる環境を提供し、未来の世代の研究者育成に寄与することを期待しています。