クラウド移行を円滑にする「L2延伸BOX」
2023年4月17日、フォースネット株式会社より新製品「L2延伸BOX」が販売開始されました。企業がクラウドへの移行を考える中、多くの課題が存在します。その中でも特に困難なのが、移行時のIPアドレスの変更です。この問題を解決するために開発されたのが「L2延伸BOX」であり、これによりオフィスのネットワークをそのままクラウドヘ延ばすことが可能になりました。
開発の背景
最近、企業が自社内で運用しているオンプレミスのシステムから、クラウドへの移行を考えるケースが増えています。しかし、移行にはIPアドレスが変わるという大きな障害があります。これまで、多くの端末を抱える企業では、設定変更が求められ、手間を取られていました。 そこでフォースネットは、新たな解決策として「L2延伸BOX」を開発しました。
L2延伸BOXの特長
このアプライアンスを導入することで、従来のようにIPアドレスが変更されることなく、オフィスネットワークをそのままクラウドへ延ばせます。これにより、ユーザーはネットワーク環境の変更を意識せずに、クラウドへの移行が可能となります。
最初の提供先として選ばれたのは「IDCFクラウド(株式会社IDCフロンティア)」で、これによりオンプレの機器を簡単にクラウドへ移行できるようになります。
動作概要
L2延伸BOXはオフィスに設置され、クラウド側の「L2延伸VM」とVPNで接続されます。この接続により、暗号化トンネルを確立し、L2ネットワーク延伸機能が実現します。既存のネットワーク機器の配下で動作するため、設定を変更する必要がなく、LANに接続するだけで簡単に導入できます。
導入シナリオ
例えば、192.168.1.0/24の社内ネットワークにファイルサーバとIP-PBXがある場合、以下の手順で移行が行えます。
1.
環境準備: まず、IDCFクラウド側にL2延伸VMを追加し、同じネットワークセメントを設定します。
2.
L2延伸BOX接続: 次に、L2延伸BOXをLANに接続します。この時、オンプレのファイルサーバやIP-PBXを停止することなく、クラウド側のサーバへと処理を移行します。利用者にとっては、移行が行われたことに気づかないほどスムーズです。
最後に、オンプレ装置の撤去を行い、移行作業は完了します。
応用シーン
1. オンプレ機器のバックアップ
例え運用中のオンプレ機器が故障したとしても、急遽クラウド上にVMを立てて業務を継続することが可能です。この機能により、障害時のリスクを大幅に軽減できます。
2. データセンターの拡張
物理的な制約がある場合でも、L2延伸BOXを用いることで、クラウドのリソースを活用してデータセンターのサーバを拡張できます。スペースや電源の問題をクリアし、新たなビジネス機会を実現します。
L2延伸BOXのスペック
- - サイズ: 縦200mm×横210mm×幅45mm
- - 価格: オープン価格
導入のご相談
L2延伸BOXに関しての詳細やデモ依頼は、フォースネットのウェブサイトからお問い合わせ可能です。当社は、ネットワークのエキスパートとして、様々なお客様のニーズに応えるサービスを提供しています。
会社概要
フォースネット株式会社は、東京都渋谷区に本社を構え、法人向けの全面的なネットワークソリューションを提供しています。新しいテクノロジーの導入から、日々の運用サポートまで、顧客に寄り添ったサービスを展開しています。今後もユーザーのニーズに応える製品開発に努めてまいります。
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