レッサーパンダが長野市へ引越し
和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで生まれたオスのレッサーパンダが、長野市茶臼山動物園へ移動することが決まりました。この移動は、レッサーパンダの繁殖を目指した取り組みの一環であり、動物たちの遺伝的多様性を維持するためのブリーディングローンとして計画されています。
レッサーパンダの愛称は「ムギ」。彼は2018年8月5日生まれで、現在6歳です。体重は約5,525g、体長は60cm、尾の長さは28cmで、元気な個体です。搬出日は2025年3月4日を予定していますが、動物の安全を考慮し、取材はご遠慮いただいております。
移動の背景と目的
レッサーパンダは、後述するように希少性のある動物であり、その保護運動はますます重要となっています。アドベンチャーワールドでは、長年にわたりレッサーパンダを飼育し、これまでに17頭の赤ちゃんが誕生しています。レッサーパンダの繁殖活動を継続させるためには、異なる環境に移すことが重要であり、長野市茶臼山動物園は新たな繁殖の地として選ばれました。
レッサーパンダの生態と飼育
レッサーパンダは、食肉目レッサーパンダ科に分類され、ヒマラヤから南部中国にかけて生息しています。彼らはおもに木の上で生活し、特徴的な茶色の背面と黒色の腹面を持つ体毛で敵から自らを守ります。その太く長い尻尾は、木の上でバランスを取るために役立ちます。
食性は雑食性で、アドベンチャーワールドでは竹を中心に、リンゴやペレットも与えられています。また、繁殖は性成熟を迎える1歳半から2歳で行われ、メスは出産の数日前から巣を作るために竹などを運びます。
長野市茶臼山動物園での未来
長野の新しい環境で、ムギがどのように地域住民に愛され、繁殖が成功するかが期待されています。そして、今後もアドベンチャーワールドは、SDGs(持続可能な開発目標)の理念のもとで、全ての生命に喜びをもたらす活動を続けていく予定です。
この取り組みは、地域の皆様だけでなく、日本全国のレッサーパンダファンにも注目されており、今後の動物たちの生活と繁殖に期待が寄せられています。彼の新たな冒険が、この希少な種の未来に希望をもたらすことを願っています。